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黒雲の下で卵をあたためる 岩波現代文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2019/12/15 |
JAN | 9784006023140 |
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黒雲の下で卵をあたためる
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
本屋で自然に手に取ったのは、表題とカバー絵があまりに印象的だったから。このフレーズはギュンター・グラスの詩から取られている。黒雲が迫ってくるなかでも、卵を抱くという自分の仕事を続けるめんどりを、グラスはひそかに胸さわがせながら見ている。井坂洋子さんや、もう亡くなってしまった長田弘...
本屋で自然に手に取ったのは、表題とカバー絵があまりに印象的だったから。このフレーズはギュンター・グラスの詩から取られている。黒雲が迫ってくるなかでも、卵を抱くという自分の仕事を続けるめんどりを、グラスはひそかに胸さわがせながら見ている。井坂洋子さんや、もう亡くなってしまった長田弘さんもそうだけど、詩を書く人たちのエッセイはいつも、世の中にはこれほどすばらしい文学作品があるのかと教えてくれる。 死の瞬間に飛び込んでくる蠅について書いたのはエミリー・ディキンソン。お鍋の中で茹でられている卵のわれめからひらひらと泳ぎだす白いリボンの描写とともに紹介されているクレア・キーガンの短編集も、とても読みたくなった。 でもその中でも印象的なエピソードは、毎年みごとな菊を咲かせていた小池さんの隣人のことで、まるで短編を読むようにぞっとさせ考えさせられる。一粒ずつ大事に味わうようにして読み終わった。
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詩人・作家である小池昌代氏の視点でつづられる日常生活が読める。 小池氏の家庭的というか俗っぽいというか親しみやすい一面も読めるし、 さすが言葉を扱うプロだと思わせる、ハッとするような一文も読める。 私は、他の人間はどういう考えで生活しているのか?という視点でエッセイを読むが、その...
詩人・作家である小池昌代氏の視点でつづられる日常生活が読める。 小池氏の家庭的というか俗っぽいというか親しみやすい一面も読めるし、 さすが言葉を扱うプロだと思わせる、ハッとするような一文も読める。 私は、他の人間はどういう考えで生活しているのか?という視点でエッセイを読むが、その意味で実に有意義な一冊だった。
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