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雲 海外文学セレクション
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2019/12/20 |
JAN | 9784488016746 |
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南米で『黒曜石雲』という古書を手に取った「私」は、そこにスコットランドのダンケアンという地名を発見して驚愕する。それはかつて「私」が逃げるように立ち去った場所だった。一人の男の半生記に奇妙で不条理なエピソードを散りばめた、著者の集大成的な長篇小説。 マコーマックによる果てしな...
南米で『黒曜石雲』という古書を手に取った「私」は、そこにスコットランドのダンケアンという地名を発見して驚愕する。それはかつて「私」が逃げるように立ち去った場所だった。一人の男の半生記に奇妙で不条理なエピソードを散りばめた、著者の集大成的な長篇小説。 マコーマックによる果てしない自己言及の物語。自作のパロディや再話がふんだんに入っていて、マッドサイエンティストがでてきたり南国に対するエロティックな妄想が爆発していたりと『パラダイス・モーテル』『隠し部屋を査察して』の要素が踏襲されていながらも、訳者あとがきで柴田さんが言うとおり、ビザールな悪趣味だけじゃない温かみを感じられるのが今までと違うなと思った。 すでに成立している男女ペア+語り手(男)という三角関係が何度も繰り返されるのは、語り手が孤児になったことと関係があるのかな。「本当の愛」を問い続ける語り手はずっと精神的に幼く、二人組のなかに招かれながらもペアが抱える秘密は共有してもらえずに子どものような扱いを受ける。ダンケアンでの大失恋がかなりリアルな事情(「こいつは父の介護に耐えられない」という見切り)だったり、最後には「本当の愛」というロマンティシズムの裏の無責任さが暴かれたり、精神的に成熟できなかった男の話だと思う。 でも語り手のパーソナリティなんか本当はどうでもよくて、ヒゲの先を二つに分けて鈴をぶら下げてる医者だの、全身植物の刺青が入っている女たちだの、挿絵をどこまで拡大しても細部が精緻に描かれている豆本だの、次から次へと開陳される奇想の連鎖に身を任せるのがマコーマックの楽しみ方だろう。この人は人類学者と作家とマッドサイエンティストを同類とみなしているんだと思う。観察し、分析し、書くことで対象から安全な距離を取る簒奪者たち。 黒曜石雲と黒い雨は、インクによって書かれ、読者に覗き込まれている世界のメタファーなのではないか。私たちは自分が誰かの手で書かれた物語の登場人物なのではないかと空を見上げて悟る日がある。だが、すぐにそんなことは忘れて日常に戻っていく。『黒曜石雲』を起点として紡ぎだされる「私」の人生も、雲の形のように意味を見いだそうと思えば見いだせそうなそうでもないような、座りの悪いエピソードの連なりだが、その説明のつかなさこそが現実に似通ってみえるのだ。
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仕事で訪れた町で、雨に降られて偶然入った古本屋。そこで見つけて本には、かつて若かった頃に短期間過ごした町のことが書かれていた。 その本の内容は奇怪で、真偽を確かめようと専門家に依頼する。その調査で判明することや、再び街を訪れて出会うこと、思い出が交錯する。 意味深な思わせぶりなシ...
仕事で訪れた町で、雨に降られて偶然入った古本屋。そこで見つけて本には、かつて若かった頃に短期間過ごした町のことが書かれていた。 その本の内容は奇怪で、真偽を確かめようと専門家に依頼する。その調査で判明することや、再び街を訪れて出会うこと、思い出が交錯する。 意味深な思わせぶりなシーン、人物が多く、薄い不安感が漂う。 話の先が全く見えず、結論が意外だった。ゴシックホラーだった。楽しめる。
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序盤、黒曜石雲の描写から始まり、終始どんよりした空気を感じながら読み進めた。 度々差し込まれた奇怪なエピソードが鋭く心に残る。 決して明るい物語ではないが、読書体験としては新鮮に感じた。 主人公ハリーとその息子フランクとの関係性が独特(互いを尊敬しつつ、なんでも話せる関係、では...
序盤、黒曜石雲の描写から始まり、終始どんよりした空気を感じながら読み進めた。 度々差し込まれた奇怪なエピソードが鋭く心に残る。 決して明るい物語ではないが、読書体験としては新鮮に感じた。 主人公ハリーとその息子フランクとの関係性が独特(互いを尊敬しつつ、なんでも話せる関係、ではない感じ)で、こんな親子も良いなと思った。 通して、ハリーの内面に迫っていく感じが面白い。
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