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「土地と財産」で読み解く日本史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2019/11/29 |
JAN | 9784569843964 |
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「土地と財産」で読み解く日本史
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商品レビュー
3.6
8件のお客様レビュー
元国税調査員が土地と財産という観点から日本の歴史を検証しており、歴史の流れがわかりやすく、学生時代に知っておきたかったと感じた。 印象に残ったのは以下の部分。 信長が中央集権制度の復活を目指していたため、征夷大将軍にならなかった。秀吉は、大盤振る舞いで天下統一をし、家康は鉱山...
元国税調査員が土地と財産という観点から日本の歴史を検証しており、歴史の流れがわかりやすく、学生時代に知っておきたかったと感じた。 印象に残ったのは以下の部分。 信長が中央集権制度の復活を目指していたため、征夷大将軍にならなかった。秀吉は、大盤振る舞いで天下統一をし、家康は鉱山を直轄地にし、貨幣の鋳造権を独占し、権力を握った。(家康は信長、秀吉から学んで、権力掌握システムを完成させたことがよくわかった。) 明治政府は中央集権政権として全国から税徴収するために廃藩置県を押し進めた。(学生時代には、ただ言葉を暗記するのみだったが理由がよくわかった。) 消費税によって、貧困者ほど負担が増すため、貯蓄ゼロ世帯が増えた。
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土地の所有という観点から日本史を読み解いた本。通史とするために「土地と財産」としたのだと思うが、近世までは財産=土地であろうし、近代以降の土地と切り離された財産の記述は通り一遍な内容である。 本書全体の内容もそんなに目新しいアイデアがあるわけではなさそうだし、一般向けの入門書であ...
土地の所有という観点から日本史を読み解いた本。通史とするために「土地と財産」としたのだと思うが、近世までは財産=土地であろうし、近代以降の土地と切り離された財産の記述は通り一遍な内容である。 本書全体の内容もそんなに目新しいアイデアがあるわけではなさそうだし、一般向けの入門書である事をいいことに記述の信頼性も今ひとつである様に思う。そうは言いつつも土地の所有という観点から日本史を通史的に記述するという試みは面白いし一読の価値はある。 その中でも、「江戸幕府の領地の広さが250年の平和をもたらした」という考え方は刮目に値しよう。 ヤマト政権は班田収受により、すべての土地を国有のものとしたが、自然災害、伝染病といった要因は班田収受を支える人口を削り、墾田永年私財法は富の偏在を許すこととなる。 頼朝は武士による支配を既得権益化したが、直轄領地の少なさが財政基盤を脆弱にし、日本全土を納めるだけの軍事力を持つことを出来なかった。鎌倉幕府に続く室町幕府同様であった。戦国の覇者織田信長はヤマト政権当時の中央集権制度の復活を目指したが、道半ばに倒れる。跡を継いだ秀吉は大判振る舞いで天下統一を成し遂げたが,そのために直轄地を多く持てなかった。最終的に家康が棚ぼた式に領地を増やし、それにより250年の平和をもたらしたのである。 現代の財産は直接土地と結びつくものでも無いのであるが、国の力は結局は土地の広さとそこからくる人口の多さに集約される。中国が領土に執着するのもそのためではなかろうか。
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元国税調査官の書いた土地と財産の扱い方の歴史解釈。今までは、領収証の話など仕事上の知見を生かした本が中心だったようだが、今回のこれは、日本人の土地の捉え方に関する画期的な著作。 要は、テーマ別日本史なのだが、元国税調査官が、徴税の歴史を振り返ったところに、オリジナルの視点がある。 結局、土地と財産の関係は、為政者と民の間の関係と言える。 土地は、国有か私有か 財産を、国はどう取り上げるか。 政権が、どれくらい中央集権的かによって上記が決まってくるが、実は、大和朝廷が、その意味で最も際立ったこと、つまり土地の私的所有の禁止を行ったというのは、興味深い。
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