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憑き髪 実話怪事記 竹書房怪談文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 竹書房 |
発売年月日 | 2019/11/29 |
JAN | 9784801920828 |
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憑き髪
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商品レビュー
4
1件のお客様レビュー
こちらのシリーズも4作目。 連続して読むと中弛みしてくる気もするが、こちらのシリーズは大変読みやすく面白いので、そんなことはなかった。 お気に入りの話が多くあり、絞り込むのに苦心した。 *** お気に入りの話は「幽体離脱」、「青苗」、「七人」。 「幽体離脱」はかなり不気味な話...
こちらのシリーズも4作目。 連続して読むと中弛みしてくる気もするが、こちらのシリーズは大変読みやすく面白いので、そんなことはなかった。 お気に入りの話が多くあり、絞り込むのに苦心した。 *** お気に入りの話は「幽体離脱」、「青苗」、「七人」。 「幽体離脱」はかなり不気味な話。スポーツジムの仲間で旅行に出かけた語り手は観光地への移動中、廃墟を見つける。仲間と共に興味本位で立ち寄った語り手は体調不良を覚える。目的地である神社などを巡った後、本格的に体調が悪くなった語り手は、一人部屋で休憩することに。すると、不思議なことに体が天井近くまで浮かび上がる。そして、徐々に浮かび上がった体が仰向けのまま外に出てしまった。どこかへ引っ張られるように進んでいく語り手の体であったが、 たどり着いた先で想像を絶する恐怖体験をすることになる。不可解かつ、不気味なこちらの怪談。旅行先で立ち寄った廃墟が明らかな原因だろうが、廃墟で語り手を待っていた不気味な幽霊の全容が分からない。 ただひたすらに理不尽な恐怖を与えられ、釈然としないまま終わったのが非常に恐怖を掻き立てる。「青苗」はまるで昔話に出てきそうな話だった。無農薬野菜を売りにしている貿易会社を経営する語り手は、日本の野菜を売りにしていた。商品開発の一環として無農薬の米の研究を始めた語り手。懇意にしている農家の協力も得つつ、精力的に稲作に励んだ語り手達であったが努力の甲斐なく苗は二年連続で育たずじまいであった。原因が思いつかない語り手は落胆する。結果が実らないプロジェクトをいつまでも継続するわけにはいかず、三年目の挑戦をがうまくいかない場合、プロジェクトの中止することを決定し、今度こそ成功させるために今まで以上に最新の注意を払って稲作に挑んだ。ある日の夜、水の状態を確認するため田んぼを訪れると、そこで不思議な体験をするのであった。 怪談話は人の怨念だったり、死してなお残る因縁だったりが渦巻いてどろどろしている話が多いが、こちらの話は読んでいて、懐かしさを覚えた作品。古き良き日本というか、民話的というか……。日本が発展していく中で、少しずつ忘れられようとしている(しかし今も根付いている風習)の部分を垣間見ることができた話だった。今もこういう不思議なことが日本のどこかで起きていると思うと安心した。 「七人」はこれが一番ぞっとした。非常に短い話なため、内容をあまり紹介できないのだが、地獄先生ぬーべーを読んだ人ならこの怖さを分かってもらえるのではないだろうか。 場所が関東と更に出会った場所が山奥という事なので、某幽霊集団が該当するのかわからないが、7人組の僧侶という事を考えると、考えすぎという事もないだろう。語り手達は運よく見逃されたが、次にあった時は果たしてどうなることだろうか、と想像するだけで恐ろしい限りである。他にも宇宙人を立て続けに乗せてしまうタクシー運転手の話、漁村で起こった不審な連続死をめぐる怪談など面白い話がたくさんあった。漁村で起こった恐怖体験は今読み返してみたけど、読み返す端から鳥肌が立って仕方がなかった。
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