イダジョ！ 医大女子 ハルキ文庫

史夏ゆみ(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川春樹事務所
• 発売年月日: 2019/11/15
• JAN: 9784758443043

商品レビュー

2023/04/09

医学部の学生が、どんな過程を経て医者になるのか興味を持ち、読んでみた。期末試験、実習の授業、がハードなのは経験しないと分からないのかもしれない。

主人公の美南が私立医大に入学し、卒業するまでのストーリー。なぜ医者になるのか、医学を学んでいても実生活では役に立てない葛藤、そこへ家庭の事情や、周囲の学生との関係も絡み。色恋の話も多いように感じるが、小説として読んでもらうには必要なのか。

そして、特に年次が若ければ、実質的には医学部生だからといって、日常生活の中で、役に立てるわけではない、なのに、卒業後に研修医となれば、患者など対外的には医者とみなされる。

大学によって違いはあるだろうが、1年次から学外実習、2年次に解剖実習、4年次の最後に筆記のCBTと実技のOSCE、これに合格すると5年生で病院実施BSL（ベッドサイド・ラーニング）6年生では、8月と11月の2回に分けて卒業試験、これが終わると医師国家試験、が一般的なカリキュラムか。そして、毎年、進級判定があるとか。

ドロップしたらどうなる？工学部などの場合、進級できない場合は別として、卒業後の進路は幅が広いので、就職するときに軌道修正できるが、医学部生の場合はどうなのだろう？

2022/08/03

❇︎
医大女子の大不奮闘の6年間

喜怒哀楽が真っ直ぐで、歯に絹着せぬ物言いの
ストレートな性格の主人公(美南・みなみ)が
医大での６年間を学びのなかで、人間的にも
女性としても成長してゆく物語。

読みながら素直に主人公を応援する気持ちに
なったり、自分勝手な能天気ぶりに苛立ったり、
不甲斐なさや狡さを自分と重ねて落ち込んだり、
しっかり引っ張られながら右往左往する数時間を
過ごしました。

ラストのネタバレですが、
こんなに上手くいくんかい！とツッコみたく
なりますが、終わりよければ全てよし。

何やかんや言っても、必死に頑張っている人は
どうにも応援したくなるようです。

甘酸っぱいと言うほど甘くはなく、
かと言って瑞々しいほどフレッシュでもない。
例えるなら、晴れた青空に飛行機雲を見つけて
少し得したような、フッと息が抜けたような
少し安堵を覚えた後味でした。

2022/05/22

医大生の実際の話しを聞いてから読んだので、妙にリアルでした。でも、随分と話しが盛られてる感があります。そこが小説の面白さですね。
軽く読める作品でした。