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中村区まち物語 名古屋の歴史と文化を楽しむ 1 爽BOOKS
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 風媒社 |
発売年月日 | 2019/09/18 |
JAN | 9784833101868 |
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中村区まち物語
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中村遊郭のディープな話 本書では名古屋で一番の変貌を遂げてきた中村区を余すところなく解説しています。特に中村遊郭については興味深かったです。 かつて名古屋には、現在の大須に朝日廓というものが存在していました。しかしこの地は繁華街ということもあり、数年後に閉鎖されることになります。...
中村遊郭のディープな話 本書では名古屋で一番の変貌を遂げてきた中村区を余すところなく解説しています。特に中村遊郭については興味深かったです。 かつて名古屋には、現在の大須に朝日廓というものが存在していました。しかしこの地は繁華街ということもあり、数年後に閉鎖されることになります。そして移転先に選ばれたのは当時は田園地帯だった中村です。中村遊郭は大正12(1923)年、面積10.4万平米の正四角形の広大な土地に華々しく開業しました。全盛期の昭和12(1937)年には147軒の妓楼に1900人もの娼妓がいました。 しかし、戦時中の昭和18(1943)年には19軒220人にまで減少し、休業を余儀なくされた鐘楼の中には軍需工場の工員の寄宿舎となったところもありました。 昭和32(1957)年の売春防止法の施行後は、かつての鐘楼は旅館や料理屋、あるいはソープランドへと姿を変えました。以前、この通りを家族と車で通過した時に、当時小学生だった私は「この通りにはトルコがたくさんあるね」と母親に話しかけ何の返答も得られなければ、直後に従姉が「この通りを過ぎるまで、何も見なくてもいいから」と目隠しされたのを覚えています。 さて、娼妓の生活はどうだったのでしょうか?きっとセレブのような生活をしていたかと想像しがちですが、そうでもないようです。娼妓には固定給はなく、売上げの一部がもらえるシステムだったようです。そして、東京の遊郭のように複数の客を応対する「廻し」制度はなく、1人の客に1人の娼妓がついていたとのこと。客の歓心を買うために上等な衣服や布団、お茶碗まで買い揃えなければなりませんでした。購入先は店に出入りしている商人からで、市場の2〜3倍の値段で買わされていたのです。そのためにお店に借金をしている娼妓もいて、生涯借金漬けのまま、この世界から抜け出せない人もいたそうです。 現在の中村遊廓には老朽化しながらも重要文化財に登録され、昔の面影を残した建物がわずかに存在します。 この界隈を散策すると、瓦葺屋根に赤い壁のレトロな建物の格子越しから、中村遊廓に自分の一生を捧げた娼妓たちの声が聞こえてきそうです。
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