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日本語と論理 哲学者、その謎に挑む NHK出版新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | NHK出版 |
発売年月日 | 2019/09/10 |
JAN | 9784140886007 |
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日本語と論理
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古田徹也先生(哲学・倫理学者)が「NHK出版新書創刊20周年記念 あの人も読んでいる「研究者の口コミフェア」(https://shoten-pr.nhk-book.co.jp/news/n42428.html)で推薦していた『日本語と論理』を読む。 本書の筆者である飯田隆先生自...
古田徹也先生(哲学・倫理学者)が「NHK出版新書創刊20周年記念 あの人も読んでいる「研究者の口コミフェア」(https://shoten-pr.nhk-book.co.jp/news/n42428.html)で推薦していた『日本語と論理』を読む。 本書の筆者である飯田隆先生自身が、本書のあとがきで本書について「それが、私自身の意識としては中間報告的なものであっても、また、新書の意外な形態であっても、ひとつの形を取ることができた…」(p289)と述べておられるように、通常の「新書」のイメージをもって読むことに望もうとすると、途端に読み進められなくなってしまう本だった。 なにしろ、飯田先生が20年以上もかけて考えてきた「日本語における量化」というテーマについての論考の「中間報告」なのだから。 一方、本書が新書として出版されるという奇跡が生じたことによって、私たちのような専門外の者が、日本語に対して哲学するという行為がどのように行われるものなのか、言語哲学者はそれに対して、どのようにひとつひとつ、考えていくのか、ということを知ることができるのは、すごいことであるとも思う。 第1章から読み進めようとすると、相当に、ふだん使っている日本語に対する感度を最大限に細やかにせねばならず、それは多くの人にとってはとても難しいことだとは思うので、独立性の高い第5章をまずは読んでみることをおすすめしたい。そのうえで、第1章から少しずつ本書を読み進めながら、日常の中で自分のなかの言葉への感度を高める時間を作っていく、というのがよいのではないだろうか。
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複数論理で,名詞に単複の区別がない日本語の文を上手く扱ってやろう,というビッグな取り組み(のまだまだ手始めの部分をきれいに整理してご説明)をしてるという本.例文をいっぱい出してくれてるので,たぶん誰でも頭を働かせながら読むことができるけど,飯田せんせいのプロジェクトとそれに向かっ...
複数論理で,名詞に単複の区別がない日本語の文を上手く扱ってやろう,というビッグな取り組み(のまだまだ手始めの部分をきれいに整理してご説明)をしてるという本.例文をいっぱい出してくれてるので,たぶん誰でも頭を働かせながら読むことができるけど,飯田せんせいのプロジェクトとそれに向かって進む議論を十分に把握しようとするのはきわめて難しい.すんなり読める感じがしてじつはかなりの奇書.「三人の」みたいな量化表現をさらっと述語ですよーとやってたりするハンパない本です. ある程度頑張って追いかけようという人は,文のパラフレーズを一生懸命やってんのは真理条件を考えてるっていうのを意識しながら,とくに1章を丁寧に読んでおくとよいだろう.各章のまとめは先に目を通しておこう. 5章はある程度独立してるし,総称文にかんするやや雑多な覚書といった感じなので.みんな読めるはずだし読みなさい.
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著者の著作を読むのは本当に久しぶり。以前に読んだのは確か、ウィトゲンシュタインの解説本か何かだったと思う。本書は現在の「新しい」論理学において、日本語をはじめとする日常言語が非論理的だというレッテルを貼られがちであると言う現状に危機感を抱く著者が、日本語を例にとりそこで働いてい...
著者の著作を読むのは本当に久しぶり。以前に読んだのは確か、ウィトゲンシュタインの解説本か何かだったと思う。本書は現在の「新しい」論理学において、日本語をはじめとする日常言語が非論理的だというレッテルを貼られがちであると言う現状に危機感を抱く著者が、日本語を例にとりそこで働いている論理のメカニズムを明らかにしようとするもの。 正直なところ、かなりとっつきにくい内容だと思う。まず何よりも、本書のテーマは日本語の論理構造から日本人の精神構造を抽出しようというような、巷間よくあるようなわかりやすいものからはかけ離れている。日本語は単に日本の一般読者が受け入れやすい題材として取り上げられているだけで、ここで扱われているのはあくまで言語一般の構造だが、これがなかなか一般人には問題意識として共有されにくいのではないか。一応、外国語との比較で日本語が非論理的であるとされる場合に例としてよく挙げられる助数詞の話題からスタートしてはいるが、すぐに専門用語が頻発するやや難解な議論が続く。よほど言語の使用に注意深い人でないと中々ついていくのが大変だろう。 それでも、苦労して読み進めるうち、著者の言わんとするところが徐々に理解できるようになってくる。言語が日常的に使用される中で、純化された論理学で明示される論理構造が一見見えにくくなっていることが多いが、ここでは実践的な使用に照らしながら日常言語に隠された論理性を炙り出そうと言うのだ。いかにもウィトゲンシュタイン研究者らしい、言語ゲーム的な手法だと思った。どうやら論理学の分野ではまだ受容されているとは言えない著者独自の理論も含まれているようだが、なるほどと唸らせられる場面が多く、後半に行くにつれテンポよく読み進めることができた。
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