モアイの白目 目と心の気になる関係

小林洋美(著者)

• 販売会社／発売会社: 東京大学出版会
• 発売年月日: 2019/08/30
• JAN: 9784130133135

商品レビュー

2021/04/11

ひとつ一つが短いので気軽に読める。
とくに面白かったものは次の３つ。

「いないいないばあ」をするとき、赤ちゃんが１歳近くになってくると、目を見てやらないと笑わなくなる話。
目を合わせることは笑わせる要素のひとつなのだとか。

人は何かを思い出すとき、広範囲に記憶をたどる必要があればあるほど、眼球がよく動くという話。
反対に眼球を動かさないようにすると、思い出せることが減るのだそう！

人はいつでもリアルタイムで見ているのではなく、一瞬先を予測して見ることがあるという話。
フラッシュラグ錯視といって、たとえば飛んでくるボールを受けるときにそういった機能が働くというもの。

新しい発見が多々あり、じゃあこんな場合は・・・などと思考が広がっていく楽しさがある。

2020/11/06

目に纏わる論文紹介エッセイでした。良いテンポで楽しく拝読。「視線」とは良く言ったものですね。ないのにある視線。目は口ほどにモノを言う、と言いますが、マスクの今日この頃、目は口よりモノを言う、ですね。

2020/10/11

眼科ケアという雑誌に連載されていたエッセイをまとめたものらしい。視覚や目まわりのコミュニケーションに関する論文をネタに書かれたもの。今でこそ再現性が危惧されている有名論文なんかもあるけど，まあそれをネタにしたエッセイなので目くじらを立てるほどのものとは思わない……かな。
学生に紹介するにもいい感じのユルさ。