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『日本国紀』をファクトチェック 史実をどう歪めているか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本機関紙出版センター |
発売年月日 | 2019/08/05 |
JAN | 9784889009750 |
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『日本国紀』をファクトチェック
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商品レビュー
2.7
3件のお客様レビュー
批判するだけで、反論の根拠無し。
左翼の皆さんによる、「反百田尚樹本」です。 反論したいなら、感情論やイデオロギーを超えた「信憑性の有る確かな史料」をしっかりと提示してから、書いてほしいですね…。 今の野党と同じです。 「(与党の)ケチは付けるけど、自分達の確固とした(事実に立脚した)主張が無い」ん...
左翼の皆さんによる、「反百田尚樹本」です。 反論したいなら、感情論やイデオロギーを超えた「信憑性の有る確かな史料」をしっかりと提示してから、書いてほしいですね…。 今の野党と同じです。 「(与党の)ケチは付けるけど、自分達の確固とした(事実に立脚した)主張が無い」んですよ。
左衛門佐
百田尚樹「日本国紀」を読了したうえで、本書を読んでみましたが、両陣営の対立軸の行きつくところは護憲か改憲かに収れんしそうです。 護憲派はあくまでも現行憲法が日本の平和を実現したという憲法万能説、改憲派は近隣諸国のむき出しの侵略意図を静観するのではなく、自衛隊を国防軍として位置づけ...
百田尚樹「日本国紀」を読了したうえで、本書を読んでみましたが、両陣営の対立軸の行きつくところは護憲か改憲かに収れんしそうです。 護憲派はあくまでも現行憲法が日本の平和を実現したという憲法万能説、改憲派は近隣諸国のむき出しの侵略意図を静観するのではなく、自衛隊を国防軍として位置づけ対抗しようとするものです。個人的には改憲派ですが、改憲の意図は時の政権の暴走を歯止めできるための法的措置のためです。法治国家である以上、現状のように時の政権の解釈で物事が有耶無耶なまま進行するのではなく、きちんと国民の合意のもと明文化すべきだという立場です。 従って、本書で所々に顔を出す「平和憲法を死守」という立場には違和感を覚えます。 以上、私の立場を明確にしたうえで、本書の感想を書いてみます。 まず、本書の宣伝文句を引用します。 都合の悪い史実を見ない、なかったことにしようとする――そんな風潮に未来はない! 天皇、大日本帝国憲法、朝鮮開国、日清・日露戦争、関東大震災と朝鮮人虐殺、南京大虐殺、大東亜共栄圏、沖縄戦、「慰安婦」問題、靖国神社、天皇の戦争責任、そして日本国憲法…など歪められた記述を検証する! 百田尚樹氏の『日本国紀』に書かれてあることは本当のことなのか、あるいは作り話なのか? 全国の書店で大量に販売されただけにその影響は無視できないと考えた3人の歴史教師たちが、それぞれの視点からその「通史とストーリー」を問い直した! 大日本帝国史観ともいうべき歴史観が広がりつつある現在、ぜひ考えていただきたい! 第1章 歴史を学ぶということ 批判のポイントは古代物語は歴史とは違う、という点でこれは私も強く同意します。 第2章 女性をどのように描いているか 「日本国紀」に登場する女性の数が少ないという批判ですが、男女同権が実現したのは近年だということを鑑みればある意味、仕方のない帰結でしょう。 第3章 近現代日本の虚像と実像 この章が本書の肝ですが、まずは「韓国併合は正当化できるのか」について。 併合が正しかったのかと問われれば、間違っていたのでしょう。類似の占領政策を実施した台湾では今なお感謝されていることを考えれば、占領した国を間違ったのは確かです。また、安重根をテロリストではなく、「義兵運動家」と言い換えるのにも違和感があります。 「植民地責任から逃げる日本政府」では、韓国サイドの言い分をそのまま主張しているかのようです。国家同士の約束を2度にわたって無視し続ける相手国の問題を言及しないのは不思議です。 「大東亜政略指導大綱」では、大東亜共栄圏という偽善に満ちた政略を批判しています。 当時の時代は、欧米やソ連などの帝国主義国家がアジアの国々を植民地化して好き放題やっていました。日本が列強の植民地にならず、さらに白人至上主義に風穴を開けるべく絞り出したのが「大東亜共栄圏」という看板です。当初の理想からいつしか列強がやっているんだから日本だってという誘惑に負けてしまったのは事実です。しかし、アジアの1国が列強支配を打破しようと植民地化されたアジア諸国を開放することになったのは事実です。歴史にタラレバは禁句ですが、もし日本が動かなければ列強によるアジア搾取はそのまま維持されていた可能性大です。つまり、功罪はあるが、一方的な批判も間違っていると考えます。 「慰安婦問題の本質とは」は異議なしです。異議はありませんが、戦後きちんと謝罪、補償した日本だけがなぜ今も非難され続けなければいけないのでしょうか?彼らがなぜかいつもスルーしている事実、韓国政府がランダイハン問題に頬かむりしていることにも同じように批判しなければダブルスタンダードです。 「おわりに」では、憲法9条が戦後日本の平和を保障したと主張していますが、軍事バランスが崩れれば中国が日本領土を取りに来るのは自明だと思うのですが。「日本を二度と戦争をしない社会としましょう」は中国から侵略されても日本は戦争しない宣言だと受け取ったのは私だけ? 本書は学校教育者たちによって執筆されていますが、戦中は愛すべき教え子たちを無駄死するとわかっている戦場へと送り出さなければならなかった心の傷は深いものだったのでしょう。そして彼らは、「日本国紀」を「日本に生まれてよかった」と無条件に礼賛するために書かれた本という見方をしていますが、私にとっては、本書は日本人の贖罪意識を深化させ、他国から侵略されようが決して戦争しない国にしようと執筆されたように感じました。 最後に、「日本国紀」は6刷で16か所の加筆修正しているにもかかわらず、告知もお詫びもしていない事実は問題です。できれば本書で、その16か所の対照表も載せてほしかった。
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「日本国紀」(百田尚樹)を批判的に検証している本は2冊ある。「百田尚樹「日本国紀元」の真実」は、著者の百田尚樹によるウイキペディアからの剽窃、フランシスコ ザビエルとルイス フロイスを間違えるという無知、指摘された間違いを新版でこっそり訂正する卑怯さ等を暴いている。一方本書は、...
「日本国紀」(百田尚樹)を批判的に検証している本は2冊ある。「百田尚樹「日本国紀元」の真実」は、著者の百田尚樹によるウイキペディアからの剽窃、フランシスコ ザビエルとルイス フロイスを間違えるという無知、指摘された間違いを新版でこっそり訂正する卑怯さ等を暴いている。一方本書は、副題にもある通り、日本国紀が如何に史実を歪めているかを鋭く検証している。三人の著者は皆、学校、大学で教鞭をとる歴史の専門家である。 歴史を学ぶのは、過ちを繰り返さず、よりよい未来を構築するために、過去を知ることが必要だからである。事実の歪曲は論外であるが、取り上げる事実も、それに関わる数字も、きちんとした根拠に基づき、この目的に適うものが選択されなければならない。例えば、1000人中900人が亡くなった事件で、生き残った100人にのみ焦点を当て、「大した事件ではなかった」と語ることに何の意味があるだろう。このように考えると、日本国紀が歴史本とは呼べない代物であることが、本書を読むとよくわかる。 例えば、女性の描き方である。最も採択数の多い中学校用歴史教科書では、近現代において登場する女性は、津田梅子、与謝野晶子、樋口一葉、平塚らいてう、知里幸恵の5人である。百田が批判する「学び舎」の教科書には、この5人に楠瀬喜多、柳寛順、和田英、市川房江、佐々木禎子、長谷川町子等、9人が加わり14人になる。本書の著者らは、まだまだあまりに少ないと書いているが、それでも、いずれも日本の変革に大きな影響を与えた人々が取り上げられている。しかし「日本国紀」には、ここに挙げた女性は一人も登場しない。名前が出てくるのはイザベラ バードと稲田朋美の2名だけである。イザベラ バードは明治の初期に日本を旅したイギリスの旅行作家で、その旅行記から日本が安全な国であるという記述が引用されているだけで、彼女自身が何かを為したわけではない。ちなみに、同じ旅行記には日本を批判的にとらえている記述もあるが、「日本国紀」はそれには触れない。稲田朋美に至っては、2016年来日し、戦時中の日本のことを肯定的に話したミャンマーの国防大臣の会見相手として名前が出てくるだけである。稲田の業績(そんなものはないが)が書かれているわけではなく、PKO部隊の日報隠蔽で無様に辞任したことなど、もちろん出てこない。両者とも、百田がぜひとも書きたかった「日本バンザイ!」話に関係していたため、偶然名前が挙がったに過ぎない。こうしたことから著者らは、「日本国紀」は社会を作っているのは男性だと言う歴史観で書かれていると喝破している。慧眼である。 その他、「神武東征」「自由民権運動」「関東大震災」そして幾多の戦争等について、「日本国紀」の記述が如何に歪で不正確で問題だらけかを、著者らは解説している。常に先行書や学校教科書と比較しながら、論を進めているので、大変わかりやすく、説得力がある。参考文献すら載せていない「日本国紀」と対照的である。 自分が生まれた国を誇りたい気持ちは誰にでもある。努力と関係なく、偶然そこに生まれただけで一角の人物になったように錯覚できる気安さもある。だが、生まれた国を愛するとは、未来のために、負の面をきちんと認め、よりよい国になるよう正すべきことを正すことであり、過去を美化して、ありもしない幻へ戻ることではない。本書はそのことを教えてくれる。多くの人に読まれることを願う。 最後に、アマゾンで本書に最低の評価をつけている書評は、どれも本書をきちんと読んだとは到底思えず、本書を貶めることのみを目的とした的外れのものばかりであることを申し添えておく。
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