平凡 新潮文庫

角田光代(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2019/07/26
• JAN: 9784101058344

商品レビュー

2025/01/26

6つの短篇。

選ばなかった方の人生。
どの話もあの時こうしていたらどうだっただろう、あの時こうしなければ、という話。

私はあまりそういう風に考えない。今以外はない。そんな事を考える意味が分からない。だって、どうにもならない。
でも、最後の話の〈こうしていれば〉は共感できる。

2025/01/24

「あの時こうしていれば、今頃はこうだったのかも」
全くの他人事には思えないテーマで、生きていればきっとこんな後悔もするんだろうなと自分に当てはめながら読み進めていた。
人生は選択の連続で、あっちを選んでいた方が思い描いていた未来を手に入れられたのにと思うことも少なくない。生きていれば一回は絶対に考えることだろう。だけど私はクヨクヨしたくないと思っている。その選択を正解にするのは他の誰でもなく自分自身だから。その道を「正しかったんだ」と結論づけることができるような努力を怠りたくないなと、改めて心に誓った。すごく良い本だった。

2024/09/16

1つ目の話
人生の責任を持てる相手は少ない、だから責任を持てない相手に対して、安易な短期的な手助けをすることは何もしないよりはその人のためになるのかもしれない、自分はそうはできないけど

2つ目の話
自分を裏切った相手、害した相手に対して、恨んだり攻撃したりするより、許したほうが自分の幸せには繋がるのだろうと思った。許すのはすごく辛いことかもしれないけど

残り
平凡なことを何か変えようとすることは悪くないけど、必要以上に平凡を攻める必要はないのだろうと思った