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南洋通信 増補新版 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2019/07/23 |
JAN | 9784122067561 |
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
北村薫の『八月の六日間』のなかで主人公がザックにしのばせていた本で三俣山荘で開いてたので興味が湧いて読んでみました。図書館の文庫本の棚にあったんですが一番下の床につきそうな段にありしゃがんだ姿勢で探すのが大変でようやく見つけて立ち上がった途端に立ち眩みがしてよろけてしまいました。...
北村薫の『八月の六日間』のなかで主人公がザックにしのばせていた本で三俣山荘で開いてたので興味が湧いて読んでみました。図書館の文庫本の棚にあったんですが一番下の床につきそうな段にありしゃがんだ姿勢で探すのが大変でようやく見つけて立ち上がった途端に立ち眩みがしてよろけてしまいました。膝より下の棚から本を探すときは要注意でした。 ざっと、作者の概要について調べてみると。 東大を卒業後、女子高の教師として働く傍ら執筆活動を続けパラオ南洋庁の国語編修書記として赴任を経て小説家となるが持病の喘息悪化のため1942年12月4日、33歳にて病没。少年時代から神童だったとか。教員時代の教え子に原節子がいたとか、山岳部生徒の引率で箱根外輪山や北アルプスに登ったりもしてたとか。深田久弥とも親交があり文学界デビューの後押しをしてくれたとかありました。女子高の先生してたので女性関係についてはいろいろな噂があったようですけど。 南洋通信を読んでみると文体が古くて最初とっつきにくかったのですが慣れてくるとこれがなかなか味わい深い。 日本の統治下にあったパラオで彼が感じた原住民の風俗習慣など、パラオは母系社会とゆうこともあるのか女子は来るものは拒まず状態で男子を迎えるようですが、そこらへんは開放的なようすで、貞操観念を持っている女子のが稀だったり、倫理観も違っているようすが面白く書かれていました。パラオに出港したのが1941年6月28日だそうっですがこの年の12月には太平洋戦争が始まるし、療養を兼ねて南洋に赴任したつもりが返って喘息が酷くなったようで翌年3月には帰国している。エッセイと家族への書簡で構成されていて楽しめました。パラオには文字がなかったそうで口頭で伝承していたとか興味深かったです。 また、戦争が始まる1ヶ月前の手紙の中で深田氏に預けてある原稿を子供が二十歳になって文学を志すようなら渡してくれと興味なさそうなら燃やしてくれと妻に伝えてる箇所が印象的でした。 深田久弥が預かった原稿に目を通すのが遅れたのが原因で帰国の1ヶ月前に文學会に掲載されるがそれを知ったのは東京に戻った後だったとか。 何故目を通すのが遅れたのか、山でも行ってたのかなって、仕方ないかと思ってましたが、初恋の相手と再会して不倫してたみたいで深田さんもいろんな方面に情熱を傾けていたようでしたww
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当時、戦争の直前という時期なのに、感覚がわかる部分がおおくて、なかよくなれそう。 手紙ってとてもいい、 万人に向けて書かれていないものを読む贅沢さを思う。 南の島に行く前に読めてよかった。
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日本統治下での南洋での暮らしの様子が興味深い。内地との明らかな差異を感覚的に感じることができて面白かった。
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