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無人の兵団 AI、ロボット、自律型兵器と未来の戦争
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2019/07/18 |
JAN | 9784152098757 |
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商品レビュー
3.4
16件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読中も思っていたし、本文にも中程で明記されるが、自律型兵器に対する評価は映画『ターミネーター』の影響が非常に甚大であるようだ。 反対意見は主に倫理的な立場を取るように見える。倫理的という表現はオブラートで、詰め寄る相手が不在では困るというふうに感じられる。 人類のコントロール下にあればよし、そうでなくなった場合、責任から対処までどーすんだよ、と。人間が責任者であっても大日本帝国陸軍的な暴走はありえる。軍事でない場合の方が、より一層深刻なのかもしれない。自動運転車両が事故を起こした場合、所有者に責任が問われるのか、メーカーに責任が問われるのかという問題があるように。 うすね正俊の漫画『コンバット・ドール』は、続編で、ドールが東側諸国の武装だと知ってショックを受けた覚えがある。悪役として登場した自律兵器である通称ピノキオは西側のもので、これはテクノロジーを主眼においた見識によるものか、人間の損耗を嫌う立場を描いたものか。東側の宗主国では、兵士は畑から採れるという冗談を可視化したものか。 倫理的な問題であるならば、現実世界で実戦投入をまっさきにやりそうなのは中国やロシアではないかと思える。 現実世界ではこれまで、いくつか非人道的な武器について、国際的な約束によって封じ手としてこれた実績がある。完全自立型兵器は実現していないが、同様のことが実現前から懸念される。まだ存在しないものに対して行う議論は倫理に基づくものか、寝技外交か。 今度のAIブームはかつてなかったほどの成果をあげたが、エキスパートシステムの域にとどまっているようにも見える。失速してる風味もあるが、懸念が結実するような革新に到れるだろうか。 というようなことを、多角的に問うているが、主題もまた繰り返されることになるのでいささか冗長である。
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本書は、現代の自律型兵器に関する情報や考え方を網羅した、この分野におけるバイブルのような本だが、発行からわずか数年で、兵器がさらに進化し実用化が進んでいる。 ウクライナ戦争においても、トルコ製無人攻撃機のバイラクタルTB2や自爆型の「神風ドローン」が活躍し、自律型兵器は戦争の帰...
本書は、現代の自律型兵器に関する情報や考え方を網羅した、この分野におけるバイブルのような本だが、発行からわずか数年で、兵器がさらに進化し実用化が進んでいる。 ウクライナ戦争においても、トルコ製無人攻撃機のバイラクタルTB2や自爆型の「神風ドローン」が活躍し、自律型兵器は戦争の帰趨を決するような存在にまで成長してきた。 著者は軍人出身であることから、AIによる判断よりも軍人による判断を信用している。しかし、アフガニスタンの米軍撤退戦でも、米軍による民間人への誤爆があった。実際にはどちらの方が判断ミスが少なくなるのだろうか。 人間の判断とAIの判断のどちらが正しいのか。プーチンのような独裁者の存在まで考えると、どちらが信用できるのか分からなくなってきた。
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自律(オートノマス)の技術の発展により、兵器においても人が関与する部分は徐々に少なくなり、ロボットや兵器が自律的に動作するようになっている。 今後もプロセスの中に人間は介在し続けるのか、あるいは完全自立型の兵器が稼働する未来が来るのか。 自律型兵器は汎用AIではなく、あくまでナロ...
自律(オートノマス)の技術の発展により、兵器においても人が関与する部分は徐々に少なくなり、ロボットや兵器が自律的に動作するようになっている。 今後もプロセスの中に人間は介在し続けるのか、あるいは完全自立型の兵器が稼働する未来が来るのか。 自律型兵器は汎用AIではなく、あくまでナローAI。ターミネーターのようなことが起こることを真剣に心配する必要はないが、ドローンとAIは民間でも手に入るテクノロジー。 第一部:ドローン登場のインパクト。自動化と自律。自律型兵器とはなにか。 第二部:米DARPAや世界各国における自律型兵器の研究開発について。 第三部:ペトリオットの友軍相撃事件と、ミサイル巡洋艦ヴィンセンズ事件。完璧な機械はない。また、複雑な機械・システムは人に理解できず、緊急事態での対応が困難になる。 第四部:サイバー空間が新たな戦地となっている。 第五部:自律型兵器に対する倫理的な問題と意見。殺人の痛みは戦争における抑止力でもあり、人間が責任を負うべきである。核兵器は戦争を抑止する効果もあるが、自律型兵器は本当に使われてしまう可能性が高い。
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