アンティークコインマニアックス コインで辿る古代オリエント史

Shelk(著者)

• 販売会社／発売会社: エムディエヌコーポレーション/インプレス
• 発売年月日: 2019/07/17
• JAN: 9784844368632

商品レビュー

2021/03/04

紀元前をなめてたなと思った。
テストカットなど、コインの歴史に関する話が興味深かった。コインに描かれた人物の歴史についてもかなり分かりやすかったけれど、内容がすごく濃かったのでそれぞれ別にまとめた本を読みたい。

2020/11/12

アンティークコインのデータと写真、コインから古代オリエント史をたどる。

コインって、奥深い。
作り方もそうですが、肖像にもこんなに政治背景があるとは。
古代史と神話と地中海沿岸の国々の興亡、歴史上の人物が入り混じり、とても面白かった。
世界史でローマ史のあたりはこんがらがった記憶がある。この本を読んでいたら、相関図が少しは頭に入ったかも。自分が高校生のときは、この本なかったけど。

気になったコイン
｢アレクサンドロス（象）｣
…象ってなんやねん。と、思ったら象のかぶり物をしてた。ライオンかぶってたんだけど、象の方が強いやん？ってなったらしい。

｢伝説の恋人たち　アントニウスとクレオパトラ｣
…アントニウスが恋人のクレオパトラをコインの表に、自分を裏に刻んだ。アントニウスの肖像がデレッデレにやに下がっとる。間違いなく黒歴史だ。今ごろ、あちらの世でゴロンゴロンしてるんじゃないだろうか。

｢裏切りの巫女タルペイア｣
…偉人だけだなく、悪女のコインもある。ローマを裏切り敵国についたが、敵国の兵士に円盾を投げつけられ圧死した。呪われそうな図案。…簡単なあらすじを読むと、裏切ったというか、さらわれた女性たちに同情しての行動だったんではないかなあと思うけど…。わからんけど。

｢冥界神メルカルト｣
…ユダがイエスを売ったときに手にした銀貨、と考えられているのだそうだ。

｢ヘラクレスに扮したコンモドゥス｣
…ヘラクレスのコスプレをした姿をコインに。こちらもゴロンゴロン案件ですな。

2020/08/02

古代地中海世界の様子を、アンティークコインを通じて紐解いていく図版の豊富な本。1枚のコインから様々な事情が読み取れることがよく理解できる。文字史料だけではなく、こうした史料も活かした多角的な検討ができると、これまで知られていた歴史も、より生き生きとした姿を見せてくれるのではないだろうか。東洋史で言うところの墓誌みたいなもので。