なぜテーマパークでは朝から風船を売っているのか？ テーマパークで学ぶビジネスの教科書

清水群(著者)

• 販売会社／発売会社: ザ・ブック/河出書房新社
• 発売年月日: 2019/07/17
• JAN: 9784309921785

商品レビュー

2024/05/25

タイトルに惹かれて読みました。内容をそのまま本書のタイトルにするなら、『テーマパークで社員研修』になってしまいますが、それだととても手にとってなかったと思います…笑

本書は架空のテーマパークのアトラクションをひとつひとつまわり、どのような思想でそれらが作られたのか解説していくという流れで進みます。序盤は筆者の経歴の割に表面的な情報しか得られず、ライトな文体も合間ってテレビの特集番組を見ているような気分になりました。しかし、読み終わってみると謎の満足感が湧いてきて、すぐにでもテーマパークに足を運びたい気分になっているから不思議です。

特に良かったのは、　テーマパークコンサルタントという職業の存在、概要を知ることができた点です。とてもドラマチックで素敵な職業だと思いました。もし地方の寂れた遊園地をコンサルティングして復活させた方などがいたら、映画化してほしいくらいです。
一方残念だったのが、数字の根拠が薄い点です。ジェットコースターの安全率を独自に算出するのは良いと思いますが、せめて計算の概要は知りたかった。とはいえ本筋とあまり絡まない点ですし、筆者も独自計算であることは補足しています。

ビジネス本としては内容が軽すぎるので、腰を据えて読むというよりは筆者が推奨しているとおり楽しみながら気軽に読むタイプの本だと思いました。

2024/02/22

この本はUSJとディズニーランドで経営コンサルトとして携わっていた人が独立した方が書かれた本。コンサルにもいろんな種類があるんだなと正直感じた。
ポップコーンが経営上、利益の良いものだという話は面白かった。原材料費も安いし、人件費、機械のメンテナンス代を差し引いても売り上げの7割が利益になるらしい。
ただ、普通に売っていてもポップコーンは売れない。そこで人気のキャラクターのポップコーンケースに入れて売るなど、付加価値をつけて販売している。

2019/11/18

　テーマパークにつくなり、これからさんざん遊んでやろうという時に、風船を買う人はいない。
　それなのにテーマパークでは、必ずと言っていいほど朝から入口あたりで風船が打っている。そこには当然売り上げを上げるための工夫が詰め込まれている。

　風船の他にもテーマパークに関する豆知識や、利用者のための温かい心配りまで、筆者がテーマパークに案内しながら解説していく形で読み進められる。

次にテーマパークに行くのが楽しみなる、ばかりでなく、自分の仕事や日常生活にもいろいろな工夫ができるかも、と思わせられる一冊。