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100分de名著 小松左京スペシャル(2019年7月) 「神」なき時代の神話 戦後SFの可能性を拡張した四作 NHKテキスト
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | NHK出版 |
発売年月日 | 2019/06/25 |
JAN | 9784142231010 |
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100分de名著 小松左京スペシャル(2019年7月)
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
日本を代表するSF作家である小松左京の作品に触れ、その発想力に魅了されました。今後、機会あれば原作を読もうと思います。
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実は久しぶりに買って読んでみて、なおかつ録画していた番組も100分視聴したのであるが、遥かに宮崎哲弥の文章よりも、NHKの番組の方が良かった。プロの俳優の朗読や、アニメ化された作品の方が多くを語ってくれた。宮崎の文章は、新たな知見も多かったが、それ以上のものではなく、かえって内容...
実は久しぶりに買って読んでみて、なおかつ録画していた番組も100分視聴したのであるが、遥かに宮崎哲弥の文章よりも、NHKの番組の方が良かった。プロの俳優の朗読や、アニメ化された作品の方が多くを語ってくれた。宮崎の文章は、新たな知見も多かったが、それ以上のものではなく、かえって内容を難しくするだけの知識の羅列であり、役には立たなかった。 素晴らしかったのは、改めて小松左京を思い出したことだ。高校生だった私に、世界(日本を含めた宇宙)を見ろ、未来を想像しろ、と促した恩人だったと思い出した(新書「未来の思想」)。SFというものを知らしめてくれた人だった(「果てしなき流れの果てに」)。 「地には平和を」(1963)は、偶然にも最近読んだ本と関係があった。『日本のいちばん長い日』の1945年8月15日のクーデターが「成功していた場合」どういうことが起きるのか、という問いかけだった。これがコンピュータ付きブルドーザーと言われた小松左京の実質デビュー作であり、やはり彼の膨大な著作の原点だったのだ。 「地には平和を」で、歴史の改変を行ったキタ博士は、タイムパトロールにこのように反駁する。 「悲惨だと?」「悲惨でない歴史があるか?問題はその悲惨さを通じて、人類が何をかち得るかということだ」「20世紀が後代の歴史に及ぼした最も大きな影響は、その中途半端さだった。世界史的規模における日和見主義だった」「日本の場合、終戦の詔勅一本で、突然お手上げした。その結果、戦後彼らが手に入れたものは何だったのか?20年を待たずして空文化してしまった平和憲法だ!」(24p) この「戦後」に対する明確な違和感。これが小松左京の出発点だった。 「日本沈没」(1973)は、高度成長期の終わりに、もう一度それを壮大なシュミレーションSFとして作ったものである。 「ゴルディアスの結び目」(1977)は、左京の思想の影響を与えたダンテ「神曲」の小松版地獄編である。 その地獄編を更に進めた未完「虚無回廊」(2000)。 未来を想像し、創造しようとした小松左京が、阪神大震災のルポを書いている途中に神経をやられて休筆し、東日本大震災で混乱している2011年の半ばに亡くなったことを知った。"未来"が彼を殺したのか?絵に描いたようなSF人生だったと思う。
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「小松左京スペシャル」宮崎哲弥著、NHK出版、2019.07.01 129p ¥566 C9490 (2019.07.29読了)(2019.06.28購入) 【目次】 【はじめに】戦後日本SFとは何だったのか―小松左京を通じて 第1回 原点は「戦争」にあり―『地には平和を』 第...
「小松左京スペシャル」宮崎哲弥著、NHK出版、2019.07.01 129p ¥566 C9490 (2019.07.29読了)(2019.06.28購入) 【目次】 【はじめに】戦後日本SFとは何だったのか―小松左京を通じて 第1回 原点は「戦争」にあり―『地には平和を』 第2回 滅びとアイデンティティ―『日本沈没』 第3回 深層意識と宇宙をつなぐ―『ゴルディアスの結び目』 第4回 宇宙にとって知性とは何か―『虚無回廊』 ☆関連図書(既読) 「首都消失 上」小松左京著、徳間書店、1985.03.31 「首都消失 下」小松左京著、徳間書店、1985.03.31 内容紹介(amazon) 神なき時代の「神」を求めて 宇宙全体のなかで、この「私」の存在にはどんな意味があるのか? 人知を超えた「何か」は存在するのか?──かつては宗教的テキストが担ったこれらの問題意識に、小松左京はSFという形式で挑んだ。『地には平和を』『日本沈没』『虚無回廊』『ゴルディアスの結び目』などの代表作から、その壮大な試みに迫る!
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