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なまものを生きる
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2019/06/18 |
JAN | 9784575314632 |
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なまものを生きる
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
最後の最後、ネガティブがくどくなって 流し読みしてしまった。 ブログの媒体として読みたかったと思う一冊でした。
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誰なのか全然わからないで読み始めましたが、その独特な文体と剽軽な雰囲気。それでいて切ないやりきれなさがとてもよかった。知らずに読んだのは正解だったかもしれません。 アヤちゃんはゲイで、繊細なのでいろいろな事が苦手。人が嫌いなわけではないのだろうけれど兎に角人に何かを聞いたり判断し...
誰なのか全然わからないで読み始めましたが、その独特な文体と剽軽な雰囲気。それでいて切ないやりきれなさがとてもよかった。知らずに読んだのは正解だったかもしれません。 アヤちゃんはゲイで、繊細なのでいろいろな事が苦手。人が嫌いなわけではないのだろうけれど兎に角人に何かを聞いたり判断したりすることが本当に苦手。普通の人が一瞬で出来ることを、崖から飛び降りるような気持ちでようやっと遂行します。または遂行できない。 普通に労働することも苦手で、お金がなくてとても貧乏。持っている昔のおもちゃを少しずつネットで売って生計を立てています。バイトをしようと思ってもバイト募集の紙を毎日眺めながら行ったり来たりして、結局先に誰かが決まってしまう。そしてそれにがっかりしながらも、自分が決まらななかったことをどこかホッとしている。 そしてアヤちゃんは友達からも家族からもとても愛されているように見えます。本人はダメダメだと思っていて、周りから見てもダメダメなのかもしれないけれど、お互いをとても思いやっている関係で読んでいてとってもうらやましいです。 クスっとしてしまうけれど、器用に世の中を渡っていけない人の切なさが不意に胸に痛いです。僕も声上げればいいだけなのに結局言い出せない瞬間がたくさんあるので、分かるなあと思うところありました。 あと、文章の表現力と比喩の鋭さが半端ない。自慢げに美しい文章を書くのではなくて、雑多なおもちゃ箱の中に本物の宝石がごろごろ入っている感覚です。さりげなくとんでもなく美しいものが潜んでいます。これは拾い物でありました。妻のセレクトです。
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少年アヤのブログが元の本。 アヤちゃんは、ゲイの男の子だけど、いわゆるオネエでもなく、普通に男の子が好きな男の子。 その日常が描きだされる。 私小説のような内容。例えば、働けくことをやめて、とにかく貧乏。というのも、本人がオリジナリティが高くアーティスティックだから、世の中と...
少年アヤのブログが元の本。 アヤちゃんは、ゲイの男の子だけど、いわゆるオネエでもなく、普通に男の子が好きな男の子。 その日常が描きだされる。 私小説のような内容。例えば、働けくことをやめて、とにかく貧乏。というのも、本人がオリジナリティが高くアーティスティックだから、世の中と折り合いがつかないからこそ、の部分がある。 無頼派とは違うけど、世の中へのずれの感覚は文学の様。 描かれる気持ちは徹底して「繊細」。 若い女子がファンになるのがうなづける。こんな繊細な気持ちがわかる男は少ないと思う。 社会についての恐れ、集団についての恐れ、自分が居ることの違和感が根底にあると思う。 描かれる世界は、身の回りの事、自分と仲の良い友達(女友達が多い)との関係が多い。そして、まさに青春という感じ。 自分をオカマと称して、ぬいぐるみを着ている感覚だったころ、人がたくさん寄ってきたけど、辛かった。 という部分が印象的だった。 自分は、男らしさ、女らしさ、とか、ジェンダーというのは何なんだかきちんと理解できていないなと思う。 アヤは、女の子に共感されるような繊細さがあるからといってオンナオトコとして生きていくしかないのではない。 それはそんな性格なだけだから。 男/女の境目はかなり社会的なルールの強制であり、男らしくないから「女」なのではないと思う。 肉体的に男、女というのとリンクするように性格も男らしい、女らしいとなると皆が思っているが、それは常識ではないのではないかと思う。 自分は男でも女でもない。 という気持ちが正直なところなのではないか。 そういうフラットな気持ちが正直に(ある意味かっこつけないで)記載してある。 そこが、芸術的、文化的な魅力になっている。 頑張ってやっとバイトに行けることになったが2日間でやめてしまうなど、かなりセンシティブ。 芸術家の森村泰昌が就職1日目で退職したのとなんだか似ているなと思った。 集団に属すことのそらぞらしさ、恐怖、違和感を感じる、 アーティスティックな感性。
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