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暴力と不平等の人類史 戦争・革命・崩壊・疫病
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2019/06/07 |
JAN | 9784492315163 |
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3.6
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四騎士として戦争、革命、崩壊、疫病を挙げ歴史上それらが不平等の解消にどれくらい寄与したのかが細かいデータに基づいて述べられている。 結論から言うと暴力を伴わない富の再配分は効果が薄く、累進課税制をはじめとした平和的な制度によるアプローチは論外でフランス革命や共産主義革命ですら効...
四騎士として戦争、革命、崩壊、疫病を挙げ歴史上それらが不平等の解消にどれくらい寄与したのかが細かいデータに基づいて述べられている。 結論から言うと暴力を伴わない富の再配分は効果が薄く、累進課税制をはじめとした平和的な制度によるアプローチは論外でフランス革命や共産主義革命ですら効果は限定的だったという救いのない考察。個人的にはベターな選択肢として第三次世界大戦が始まるよりも格差のある平和な世界を望んでしまう。 Chaos isn't a pit.Chaos is a ladder. 読みながら「ゲームオブスローンズ」リトルフィンガーの言葉を思い出した。
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序論 不平等という難題 <第1部> 不平等の概略史 第1章 不平等の出現 第2章 不平等の帝国 第3章 不平等の拡大と圧縮 <第2部> 第一の騎士――戦争 第4章 国家総力戦――日本の大規模な平等化 第5章 大圧縮――2度の大戦による先進国の富の劇的な分配 第6章 前産業化時...
序論 不平等という難題 <第1部> 不平等の概略史 第1章 不平等の出現 第2章 不平等の帝国 第3章 不平等の拡大と圧縮 <第2部> 第一の騎士――戦争 第4章 国家総力戦――日本の大規模な平等化 第5章 大圧縮――2度の大戦による先進国の富の劇的な分配 第6章 前産業化時代の戦争と内戦――平等化の効果はあったか <第3部> 第二の騎士――革命 第7章 共産主義――全面的没収の実現 第8章 レーニン以前――共産主義革命の原型 <第4部> 第三の騎士――崩壊 第9章 国家の破綻と体制の崩壊 <第5部> 第四の騎士――疫病 第10章 黒死病――暴力ではない暴力的破壊 第11章 流行病、飢饉、戦争――複合して発揮する平等化の効果 <第6部> 四騎士に代わる平等化のてだて 第12章 改革、経済危機、民主主義――平和的平等化 第13章 経済発展と教育――最大級の力を持つのか 第14章 もしも……だったら? 歴史から反事実的仮定へ <第7部> 不平等の再来と平等化の未来 第15章 現代はどうか? 第16章 未来はどうなる? 補遺 不平等の限界
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不平等とその是正が繰り返された社会の歴史。不平等が是正された時には、「戦争(特に総力戦)」「革命(ほぼ20世紀以後の共産主義革命)」「国家の崩壊」「疫病」の四つ(平等化の四騎士)が必ず要因になっていて、しかもそれ以外の出来事(平和的な改革など)は全く要因になっていない、という説の...
不平等とその是正が繰り返された社会の歴史。不平等が是正された時には、「戦争(特に総力戦)」「革命(ほぼ20世紀以後の共産主義革命)」「国家の崩壊」「疫病」の四つ(平等化の四騎士)が必ず要因になっていて、しかもそれ以外の出来事(平和的な改革など)は全く要因になっていない、という説の書。 石器時代からの歴史に数値を入れて分析しているので、仕方ないことではあるが説得力が低くなり勝ち。しかも数値の根拠を明示するのが大変なため、その説明に多量のページを割いている。その文章はおおよそ論文調だ。それが本書の分厚さと退屈さを増している。 結論は単純で、「やはり私の分析の結果、不平等解消には四騎士だけが効果がある」というもの。それでもこの暗澹たる結論ではいけなく思ったのか、最終章を「それでも歴史を数値で分析するのは甚だ限界があるし、現代多く言われている様々な人類の新たな技術で未来はどうなるかわからない」と申し訳程度に結んでいる。 理論自体はある程度興味深く、同意も出来るが、この堅苦しく長過ぎる文章はいただけない。 移民政策のヨーロッパは、外国生まれの人口が増えている。その増加速度は史上類を見ない。これにより福祉政策などの不平等是正が減少する。何世代も自国に暮らしているグループ(多額の税を納め政治的影響力の大きい超富裕層もこのグループ)が他国ルーツ者への福祉に関心を持たなくなるからだ。これは元々移民国家であり、同時に超低福祉国家のアメリカの理路と同じになることであり、不平等もアメリカ水準に近づいていくと予想される544 不平等の是正に効果的な土地の再分配。これが史上初めて効果があったのは大化の改新の口分田制度451 中国の共産主義革命。当時の富農の資産は、他国や他時期に比べ極端に多かったわけではなく、むしろ格差は控えめたったが、革命のためにでっち上げられ没収された。この革命は過酷で、富農は全財産を奪われ殺された。1000万人の地主が土地を奪われ、200万人が殺された。「雇農」というものは無くなりほぼ全ての農民は「中規模の小作人」になった。彼らは土地の90%以上を所有した。 これは望みうる限り最も完璧に近い平等化だ。288 (日本の急速なアジア拡大、総力戦と敗北がもたらしたものを、その究極で代表的な例として)貧富の差を縮められるのは「格別に広範囲な軍事行動」だけだ155 時代や経済発展段階を超え、大きな暴力的破壊のないことこそが、甚だしい不平等の決定的な必要条件だった84 一般的には!不平等と格差は農耕が始まって起こったとされるが、狩猟採取社会でも起こっていた可能性が高い。北アメリカではシャケが登る川を巡り、序列と格差が存在した証拠がある。但し、その序列と格差は、農耕社会のそれに比べれば規模がはるかに小さそうだ46 われわれに最も近い現世類人猿は強い序列社会を作っていて、それは人間で言う収入格差を作っている。それから逃れる術はない。34 巨大な暴力である戦争・革命・国家崩壊・疫病の四騎士が唯一、格差・不平等を改善する。政策などの平和的メカニズムで歴史上この四騎士と同じ効果を産み出したものはない。現在、歴史上最高レベルでこの格差が広がっているのは、世界でこの四騎士が遠のいている(平和だから)だ12
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