初恋さがし

真梨幸子(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2019/05/20
• JAN: 9784103525813

商品レビュー

2024/09/24

真梨さんの作品、エッセイなども含めると読んだのが5作品目。
↓
とにかく細かい登場人物が多いのが特徴かな。
(合間に読む本としてはオススメできない)
主要登場人物の他にも、名無しちょい役や同じ人物っぽい人をニュアンス違いで登場させてくる。

どうでも良さそうな役でも、こいつ後から何か事件(事柄)に関係してるんじゃないか？…と常に疑いながらでないと読めない作品が多い。
(ストーリーは入りやすいけど、あとから人物相関図を考えて整理するのに疲れる)

疑っていた怪しい人物が全く本筋と関係なかったり、あっさりドロップアウト(亡くなる)とコッチ線のストーリーでなかったか！…と思ったり。
ぼーっと読んでいたら置いてけぼりになる展開。

真梨さんが作品を書いている時、どういう相関図(正解の繋がり)になっているのか答え合わせしたいくらいだな。

2023/12/07

時系列やつながりが見えにくいところがありましたが、全体とおして読みやすかったです。
短編のエピソードがパズルのようにつながるかどうかは、あなた次第

2023/11/14

小気味悪さ全開。
ミステリとしてはそんなに頭を使うことなく、素直に楽しめました。
ラストのネタ晴らしがちょっとややこしいくらいです。
登場人物がそれなりに多いので、自作の人物相関図を作成し人間関係を整理。
（一筋縄ではいかないものですね）
整理したらしたで、あやふやになってたものが明確になって恐ろしさが倍増しました。背筋が凍りつくのを感じました。

随所に下ネタを盛り込んで笑いを取っている面も見られます。（藤崎翔さんっぽさを感じた）
人が次から次へと殺害されるのにコミカルに感じます。
（殺人が発生しているのに空気感が軽い）
なので、読んだ後もズドーーーンと重い感じにはなりません。

それにしても、○○連続殺人事件と世の中でいわれるものの中には被害者には関係性がなさそうなのがありますよね。「○○さんは何で殺害されたんだろう？」ってものは辿っていくと犯人が中心人物となってるパターンが多い気がします。
この手の事件は犯人を見つけ出すのに苦労しそうです。

そういった事件に巻き込まれないためにも、もし「最近おかしなことが起きるよね？」と違和感を感じ、下記のような勘が働いたら、怪しい人物（事）からは真っ先に逃げるのが一番の対処法だと思いました。

”確かに、なにかニオイますね。事件のニオイがする”
（抜粋）

人間の勘ってバカにならないと思うんです。
少ない経験ではありますが、勘に逆らってその時のノリで近づくと大抵痛い目に遭う事が多い気がします。
刑事でないなら（それが仕事だからね）、危険人物（事）からはなるべく離れている。もしくは静観してるくらいがちょうどいい気がしました。何かあってからでは遅いですから。

ちなみに、こちらの書籍は映像映えしそうだと思いました。
読んでて真っ先に頭に浮かんだのは、渡辺えりさん。
光子先生役は彼女しかいないです！
池上弁護士は渡辺いっけいさんで！！
読んでるそばから、この二人が脳内で演技をし始めるのです。
小説を読んで脳内で俳優さんが演技してるのを想像するのって最高に楽しいですよね。