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ガラスの城の約束 ハヤカワ文庫NF
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ガラスの城の約束 ハヤカワ文庫NF

ジャネット・ウォールズ(著者), 古草秀子(訳者)

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ガラスの城の約束 ハヤカワ文庫NF

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2019/05/02
JAN 9784150505394

ガラスの城の約束

¥220

商品レビュー

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2019/09/15

2019年9月読了。 映画を観た後なのでかなりの部分を斜め読みした感じだが、映画には描かれなかった「より過酷な生活実態」が書かれているように思う。 112ページ 「父も母も計画的な生活というものをまるで理解していなかったので、いつも月末が近づくと金に困っていた。」 →親が計画的...

2019年9月読了。 映画を観た後なのでかなりの部分を斜め読みした感じだが、映画には描かれなかった「より過酷な生活実態」が書かれているように思う。 112ページ 「父も母も計画的な生活というものをまるで理解していなかったので、いつも月末が近づくと金に困っていた。」 →親が計画的であればあるほど子供は無軌道に流れ、親が無計画であればあるほど子供はそんな無鉄砲な親の生活に恐怖を抱く。と安易に一般化はできないだろうけど、親に固定収入がないことは確実に子供に不安感を与えるとは言っても良いのではなかろうか。 274ページ 「社会保障は子どもに精神的ダメージを与えて自立できなくする悪い制度だと母は反論した。」 →根強い「自己責任論」とでも言おうか。確かに社会保障にカバーされること=自活できない人と定義づけられるみたいなところはある。本当に必要とする人には必要な保護を与える、そしてそのような人を温かく迎える寛容な社会が望ましいとは思うものの、いざ自分がその立場に置かれたらどんな反応をするか、予測が付かないところがある。 359ぺージ 「嘘だと思うかもしれないが、世の中にはここよりずっといい仕事の口があるんだ。きみはいつかそんな仕事に就くだろう。だが、それにはまず大学を出なきゃな」 →大学の社会的効用みたいなことを考えると、それまで属していた親の庇護とか、地域的な関係性からいったん引き剥がされて、(基本的には)自分が選択する(学力を基礎とする)別の社会に入っていくことができること。今時はそうでないのかもしれないし、むしろもっと早い段階で自分から別の社会に飛び込んでいく人もいるのだろうけど。 371ページ 「大学を中退して両親の暮らしを手助けしようかと、私はしばらくのあいだ真剣に考えていた。父と母が路上生活をしているというのに、自分は私立の立派な大学に通って教養を身につけるという贅沢をしている。これは、途方もなく身勝手で、絶対に間違っているように思えた。」 →「住む世界を変える」ということに対する強力な後ろめたさ、というか。ただ、この著者は(色々な葛藤や問題はあったものの)やがて住む世界を変える両親(正確には父は亡くなっているので母親)とも非常にうまく生活しているように作中からは推せられる。

Posted by ブクログ

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