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五つ星をつけてよ 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2019/04/26 |
JAN | 9784101013510 |
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五つ星をつけてよ
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商品レビュー
3.3
14件のお客様レビュー
6篇の短編集。著者の「リバース&リバース」が面白かったので、他のも読んでみたくなって手に取りました。 「キャンディ・イン・ポケット」がいちばん好みだった。 主人公にはそこまで自分を卑下したり、へりくだらなくても、、、と思ったけれど、そうなってしまう気持ちもわかるから、原田先輩...
6篇の短編集。著者の「リバース&リバース」が面白かったので、他のも読んでみたくなって手に取りました。 「キャンディ・イン・ポケット」がいちばん好みだった。 主人公にはそこまで自分を卑下したり、へりくだらなくても、、、と思ったけれど、そうなってしまう気持ちもわかるから、原田先輩とのやり取りからのくだりは胸が熱くなって泣いた。 他の話も面白かったんだけど、余韻が残るほどはハマらなかったので星3つです。
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感動!とか、おもしろかった!とか、後味悪く怖かった、とか、鮮明な感想をもたせない。ただ、胸にジュワッと何かが残る。作者の奥田さんはどんな意図で、この年代、性別、状況の違う人たちを描いたのだろう…。 母に五ツ星をつけてほしい感情は、自分にもある。バランスとって生きていきたいな〰️、...
感動!とか、おもしろかった!とか、後味悪く怖かった、とか、鮮明な感想をもたせない。ただ、胸にジュワッと何かが残る。作者の奥田さんはどんな意図で、この年代、性別、状況の違う人たちを描いたのだろう…。 母に五ツ星をつけてほしい感情は、自分にもある。バランスとって生きていきたいな〰️、という願望をもつ自分も奥田さんにかかると、闇や穴があるのかな。
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ここで日々星をつけている者にとっては、なんとも言えない気持ちになるタイトル。それだけに、刺さる部分の多い一冊でした。 なんといっても設定といい心理描写といい、絶妙かつそして鋭い。奥田亜希子さんの作品は初読でしたが、絶妙かつ鋭い今を切り取る感性と、それを生かした心理描写に感嘆した...
ここで日々星をつけている者にとっては、なんとも言えない気持ちになるタイトル。それだけに、刺さる部分の多い一冊でした。 なんといっても設定といい心理描写といい、絶妙かつそして鋭い。奥田亜希子さんの作品は初読でしたが、絶妙かつ鋭い今を切り取る感性と、それを生かした心理描写に感嘆した短編集です。 収録作品は6編。いずれもネットやSNSが話に関わってくる。そうした現在的なものを扱いつつ、そこから浮かび上がる人の普遍的な心理を鮮やかに描き切ります。 表題作『五つ星をつけてよ』は、ネットのレビューを読み込む女性が主人公。ある日自分の母の介護ヘルパーの悪い噂を耳にした彼女は……。 「五つ星をつけてよ」という感覚は自分にはよく理解できる。このサイトでもそうだけど自分がいいと思ったものが、ほかの人が低評価で、なおかつその低評価レビューにたくさん「いいね」がついてることがある。 『でも自分は面白かったから』と強がっても、心のモヤモヤは晴れない。 主人公は自分は好意を抱いているヘルパーさんの悪い評価を聞くにつけ、自分以外の誰かの物差し、肯定を求め「五つ星をつけてよ」と思うのだけど、身に覚えのある感情を場面を通して鮮やかに描いていて、非常に印象的だった。 他に印象的な短編だと多感な時期の少女を描いた2編『キャンディ・イン・ボックス』と『ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ』も良い。 高校の卒業式の日の女子高生の友情を描いた前者は、ある事実の隠し方と明かし方が上手く、そこから一気に彼女への共感の感覚が深くなる。 そして、語り手の少女が友人のある一面を知った時の感情の描き方の鮮やかさといい、青春小説として抜群に素晴らしい出来の作品。 後者の短編は、この時期特有の青臭さや、なんだか盛り上がってしまう感情と、それへのシニカルな描き方が好印象の短編。 上記三編は爽やかな印象が強い短編ですが、一方で苦みの残る後の三編も、それらとまったく遜色のない完成度。『ジャムの果て』で描かれる親子関係、「空に根ざして」の男女関係、そして『君に落ちる彗星』の閉塞感のあるそれぞれの人生の断片。 ネット、SNSと現代の道具を使い、今を生きる人の心理を鮮やかに切り取った、個人的に刺さるところの多い短編ばかりの一冊でした。
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