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ドイツ本土戦略爆撃 新装版 都市は全て壊滅状態となった 光人社NF文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 潮書房光人新社 |
発売年月日 | 2019/04/24 |
JAN | 9784769831204 |
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ドイツ本土戦略爆撃 新装版
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ドイツ本土戦略爆撃 新装版
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
なんだかぼーっとして頭に中身が入ってきにくかったけど、内容は他にはないもの。ドイツには日本に落とされた10倍以上の爆弾が降り注ぎ、それにより亡くなった方も日本の倍以上。特にドレスデンでは軍事的な意味はほとんどなく、避難民等も20万人と流れ込んでいたので、13万人以上が亡くなっただ...
なんだかぼーっとして頭に中身が入ってきにくかったけど、内容は他にはないもの。ドイツには日本に落とされた10倍以上の爆弾が降り注ぎ、それにより亡くなった方も日本の倍以上。特にドレスデンでは軍事的な意味はほとんどなく、避難民等も20万人と流れ込んでいたので、13万人以上が亡くなっただろうと推測されており、それは原爆や東京大空襲を上回る。あとはルール地方のダムを破壊する作戦とか面白い。
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日本とは桁違いの爆撃を受けまさに焦土となったドイツの戦略爆撃の話。 著者の大内建二氏は小野田セメントのOBの人で、どうも現役時代からのミリタリー趣味がリタイア後の著作活動につながっているのではと推測される。 ランカスターによるダム攻撃の部分では土木技術に係る技術者の視点がきっ...
日本とは桁違いの爆撃を受けまさに焦土となったドイツの戦略爆撃の話。 著者の大内建二氏は小野田セメントのOBの人で、どうも現役時代からのミリタリー趣味がリタイア後の著作活動につながっているのではと推測される。 ランカスターによるダム攻撃の部分では土木技術に係る技術者の視点がきっちり盛り込まれており、なかなかの読み応え。一方、何連も連なるアーチ橋の場合グランドスラムで破壊されたのは橋台ではなく橋脚ではないかとは思うが、それはさすがに細部の指摘に過ぎるか。 バトル・オブ・ブリテン時にドイツはロンドンやコヴェントリーといった都市を無差別爆撃したのだが、その報復としての英国の夜間無差別爆撃の残虐さは相当なもの。 しかし、英国もカムフーバーライン構築後のドイツの対空砲火や夜間戦闘機で4万を超える犠牲を出す。 英国が夜間無差別爆撃を行ったのはドゥーエの戦略爆撃理論を忠実に実行したからだが、実際のところ、ドイツ人の戦意はそれにより削がれるどころかむしろ強化されていった。ドイツが敗戦を受け入れたのはソ連によるベルリン攻略と総統の自殺の結果。じっさい、「総統の首を差し出せ」が終戦の条件なら多くのドイツ人がそれを受け入れる心構えはできていたとされる。しかし「無条件降伏」という連合軍の方針と英国の戦略爆撃の意思はこのようなドイツ人の考えを踏みにじり続けた。 当のイギリスがロンドン空襲でドイツ絶対殺すマンになった事実からも、戦略爆撃理論が現実に即してないことは自分たちでも分かっていたのではないかと思う。 それでもドイツに対して徹底した破壊活動を続けたのは英国人の「気質」の一端であるように思う。それは英国が今も核保有国であるという事実とつながっている。 犠牲の多さから夜間無差別爆撃を中断していれば何万人ものドイツ人が死を免れたであろうが、歴史はかくも残酷である。 英国を基地として、米国もドイツに対する戦略爆撃を行った。しかし、対独戦では、アメリカは昼間精密爆撃に徹し、P-51配備前の犠牲が多かった時期もその方針は変えなかった。おそらく、人類全般の考え方としてはこれが自然だと思う。 その米国も、太平洋戦線ではカーティス・ルメイの指揮により夜間無差別爆撃に方針を切り替える。ここに戦争の無差別爆撃がきわめて大きい属人性をもつことが察せられる。 「反戦」と言葉で言うのは簡単だが、日本で反戦を語るとき、まず言われるのが原爆も含めた都市への無差別爆撃である。それは日本人のトラウマとして深く根付いている。 しかし、ハーグ陸戦協定を見ればこれは明らかな国際法違反。「反戦」を語るとき、戦略爆撃の実態がどうであったのかは、精緻に検証し、その結果を広く語るべきだと思う。 本書はそういった日本の平和活動の実態を考えたとき、きわめて有益な事実を提供している。数え切れない戦略爆撃の犠牲者の命を考えるとき、同じ悲劇が繰り返されないよう、人は何をすべきで、何をしてはいけないか。それを考える材料を十分に提供していると思う。
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