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認知症に手さぐりで接近する 中井久夫集 10 2007-2009
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2019/04/11 |
JAN | 9784622085805 |
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認知症に手さぐりで接近する
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初めて中井久夫さんを読む。 始めの方はなかなか難しかったので、 「認知症に手さぐりで接近する」のところから読んでみる。 優しい。 語り口がお人柄が。 「患者とは、あるいは患者も含めて不幸な人は、考え、考え、考え、考えている者だということを言ってもよいだろうと思います。幸福な人...
初めて中井久夫さんを読む。 始めの方はなかなか難しかったので、 「認知症に手さぐりで接近する」のところから読んでみる。 優しい。 語り口がお人柄が。 「患者とは、あるいは患者も含めて不幸な人は、考え、考え、考え、考えている者だということを言ってもよいだろうと思います。幸福な人とは、明日も今日と同じでよいと思っている人のことだという定義を聞いたことがありますが、健康も幸福の一部です。健康な人とは明日も今日と同じであってよいと思っている人です。」 ちようど、この本の前に「黄色い家」を読んだのだけれど、ヴィヴさんが、言ってることと同じではないか。 幸せな人は考えない人。 ヴィヴさんがすごいのか、川上未映子さんがすごいのか、確かにヴィヴさんの言葉がところどころ刺さったのも頷ける。 「黄色い家」の感想になってしまった。 中井さんに戻ろう。 なんで考えるのか、それは自尊心を何とか取り戻そうとしているから。 いろいろ本当に、そうだよなあって。個人史を知ることはその人の畏怖に繋がり、自尊心の再建につながる。そういう感覚は最後まで残る、というのもわかりやすかった。 「認知症の人も暗黒星雲のようなものをかきわけて何かを考え通そうとしている時があるように私は思います。 ということは、裏からみれば、自尊心を何とか取り戻そうとしていることです。 私は、統合失調症でも、認知症でも、子どもでも、自尊心の、再建が重要な鍵だと思っています」 ところどころ、ユーモアを持って患者さんに接していて、精神科医40何年ってすごいなと思う。 他の中井久夫さんの本もゆっくり読んでみよう。
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