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強く、しなやかに 回想・渡辺和子 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2019/04/09 |
JAN | 9784167912673 |
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渡辺和子(1927~2016年)は、キリスト教カトリック修道女で、元ノートルダム清心学園の理事長。旭日中綬章受章(2016年春)。 渡辺さんは、小学校3年生のときに、二・二六事件に遭遇し、当時陸軍大将で教育総監だった父・渡辺錠太郎が青年将校に襲撃され、自宅の居間で43発の銃弾を受...
渡辺和子(1927~2016年)は、キリスト教カトリック修道女で、元ノートルダム清心学園の理事長。旭日中綬章受章(2016年春)。 渡辺さんは、小学校3年生のときに、二・二六事件に遭遇し、当時陸軍大将で教育総監だった父・渡辺錠太郎が青年将校に襲撃され、自宅の居間で43発の銃弾を受けて命を落としたのを、わずか1mの距離から目の当たりにしたという。その後、18歳でカトリックの洗礼を受け、29歳でナミュール・ノートルダム修道女会に入会。修道女会の命でアメリカへ留学し、1962年にボストンカレッジ大学院で博士号を取得したのち、同年に帰国し、翌1963年、36歳という異例の若さで岡山県のノートルダム清心女子大学の学長(3代目で日本人初)に就任。1990年、ノートルダム清心学園の理事長に就任。1992年~2001年には日本カトリック学校連合会理事長も務めた。長年に亘り、学生の指導にあたりつつ、1984年にマザー・テレサが来日した際には通訳を務めるなど多方面で活動し、著書も多数。2012年出版の『置かれた場所で咲きなさい』は200万部を超えるベストセラーとなった。 本書は、2015年に山陽新聞に63回に亘って連載された自伝的回想「強く、しなやかに 渡辺和子と戦後70年」をまとめ、併せて、大学の学報に渡辺さんが寄稿した随筆20篇を収めたもので、2016年に山陽新聞社から単行本で出版、2019年文庫化された。 渡辺さんは、比類なき強い意志と実行力を持った人である。そして、同時に類まれな柔軟性を持った人である。渡辺さんは、子供の頃、人一倍勝ち気で我が強く、周りに対して冷たかったといい、母親から猛反対された洗礼を受けることを決めた理由は、「とにかく謙虚で心の温かい人に生まれ変わりたいと思いました。それは純粋な信仰心というものではなく、まことに身勝手な自我欲からの変身願望でした」という。自らの意思を貫いて修道女会に入会した後は、アメリカへの留学、岡山への赴任、大学学長就任と、次々と修道女会からの予期せぬ命を受け、ストレスから来るうつ病や膠原病にも悩まされたこともあるというが、それをしなやかに受け入れ、強い意志で乗り越えていった。 私はクリスチャンではないし、一神教的な発想を全面的に受け入れるわけではないが、渡辺さんの生き様や、本書の中の渡辺さんやマザー・テレサ、ヴィクトール・フランクルらの言葉には強く心を揺さぶられるのである。 「人にとって生きることも大切ですが、死ぬこと、それも、よく死ぬことはもっと大切なことです」(マザー・テレサ) 「してはいけないことをしない。しなければならないことする。個々人が自らの理性と意志で判断し、選択し、実行した結果については自らで責任を負う。それが自由人なのです」 「つまずいたからこそ今がある。発想を転換すれば、今日が私にとっては一番若い日。今日より若くなることはないのだから、今日を輝いて生きていきたい」 「人間の自由とは、諸条件からの自由ではなくて、それら諸条件に対して、自分のあり方を決める自由である」(ヴィクトール・フランクル) (2019年4月了)
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【「置かれた場所で咲きなさい」を自ら実践したシスターの人生】重圧や病気を抱えながら多難な時代を乗り越え、いつも人の心に寄り添い続けた渡辺和子の自叙伝。自身が綴った貴重な随想集も収録。
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