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籬の菊 文芸社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文芸社 |
発売年月日 | 2019/04/05 |
JAN | 9784286204857 |
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籬の菊
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商品レビュー
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道長の後の世代の平安時代を舞台にした時代小説。物の怪が出てくるタイプの話。しかしライトノベルとも陰陽師とも雰囲気が違う。陰陽師は出てくるし、物の怪はマジだけど、ファンタジー感はあまり感じない。 会話文だけ古文の文語調?なのが、いとおかし。主人公の愚痴ではじまる。が、途中で自分を...
道長の後の世代の平安時代を舞台にした時代小説。物の怪が出てくるタイプの話。しかしライトノベルとも陰陽師とも雰囲気が違う。陰陽師は出てくるし、物の怪はマジだけど、ファンタジー感はあまり感じない。 会話文だけ古文の文語調?なのが、いとおかし。主人公の愚痴ではじまる。が、途中で自分を見つめ直してからが、強い、かっこいい。自分の運命を自分で切り開くヒロインにスカッとした。 貴族の人間関係(誰が誰の娘・息子、権利争いの構図など)を把握するのが大変で、読むのに時間がかかったけど、面白かった。
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『紫式部の一人娘』から遡ってこの旧作を読んだのだが、この順で読んでよかったと思う。こちらから先に読んだら多すぎる登場人物の誰が誰やら頭がショートしてしまいそうだ。時代的にも、大弐三位よりさらに一代後の世代の物語なので、これから読む人にもこの順序で読むことをお勧めしたい。 この...
『紫式部の一人娘』から遡ってこの旧作を読んだのだが、この順で読んでよかったと思う。こちらから先に読んだら多すぎる登場人物の誰が誰やら頭がショートしてしまいそうだ。時代的にも、大弐三位よりさらに一代後の世代の物語なので、これから読む人にもこの順序で読むことをお勧めしたい。 この作者が描く人物像はいずれも清濁併せ持っていて面白い。私はそういう多面的なキャラクター造形が大好きなのだ。アンビバレントでありながらも、ぶれない芯をしっかり持っているキャラが多いことにも好感が持てる。物の怪を本当に存在する怪異として描いていること、それを調伏する陰陽師や皇族を霊能力者としていることには賛否がありそうだが、ホラーやファンタジーに寄りすぎていない匙加減が上手いと思う。荒ぶる加茂川を宥める霊能力者であると同時に現実的な武闘派の益荒男でもある帝が大層魅力的だが、私はヒロインの弟の飄々としていながら茶目っ気があって頼りがいもある行尊くんが好き。 藤原道長を頂点とする摂関時代は日本史の中でも比較的よく知られているが、摂関家がその力を徐々に失って天皇の時代に移り、やがて院政時代を経て武家の台頭につながるあたりのところは人間関係が複雑すぎて何が何やら……。断片的な知識がこの小説のおかげでだいぶ整理された気がする。ありがたや。
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主人公・兵部の君は、小一条院の孫娘。皇統から外れ、ボンクラの父は早死にし、尊仁親王の長女・大君こと聡子女王に出仕する。 でさあ。 いやあコレがジャジャ馬で。 弟二人を引き連れて、徒歩で京の都を駆けずり回るんだわー。主人の大君(後三条の即位後は女一宮)の高潔さ聡明さが引き立つこと。父帝が溺愛したのも無理ないわ(ちなみに後の白河帝の同母姉)。 何気に後三条の側近、大江匡房が遠慮なくて良い味出してます。 後三条の中宮は後一条の第二皇女・馨子内親王。 通称「斎院女御」って、三十六歌撰の…??あ、それは「斎宮女御」だった(笑)
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