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直観の経営 「共感の哲学」で読み解く動態経営論
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2019/03/28 |
JAN | 9784046024909 |
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直観の経営
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商品レビュー
4.1
11件のお客様レビュー
読み始めてしばらくして、自分が何を読んでいたんだっけ?と、とまどった。たしか経営に関する本を読み始めたはずなのに、なにやら物事を考える底の部分というか、ひどく小難しい話を読んでいることに気がついたからだ。哲学、それも現象学という難解な話だった。その部分について理解できたとはいえな...
読み始めてしばらくして、自分が何を読んでいたんだっけ?と、とまどった。たしか経営に関する本を読み始めたはずなのに、なにやら物事を考える底の部分というか、ひどく小難しい話を読んでいることに気がついたからだ。哲学、それも現象学という難解な話だった。その部分について理解できたとはいえないが、ただ難しいからといって、そこで止める気にはならず、読み続けられたわけだから、なにか惹きつけられるところは会ったのだと思う。 読む中で、やがてさまざまなエピソードにつながっていき、そのあたりからはわりと素直に楽しく読めたな。ホンダジェットが開発されたエピソードは面白かった。富士フィルムがフィルムというメインとなる領域の縮小に対して、どのように生き残りをはかったか、というあたりも面白かった。 そうした現実寄りのエピソードを読んでいくうちに、冒頭の難しい現象学が、企業経営という人間集団が動いていく背景にある物語であったり、思考にとって、重要な役割を担っていることが感じられた。 一回読んだだけで、理解できたとはいえない。もう少し理解したいと思える本だった。いずれまた、読み返そう。
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本質(それがそうあるためには欠かすことのできない性質であり、時代や国の違いを超えて妥当する普遍的な性質)直観(それが絶対に間違いなく意識に明白に与えられていること)、一人称―二人称関係による事例収集、意識の0.5秒遅延説、ミラーニューロン(相手の行動の意図、感情の動きを正確に写し...
本質(それがそうあるためには欠かすことのできない性質であり、時代や国の違いを超えて妥当する普遍的な性質)直観(それが絶対に間違いなく意識に明白に与えられていること)、一人称―二人称関係による事例収集、意識の0.5秒遅延説、ミラーニューロン(相手の行動の意図、感情の動きを正確に写し取る鏡のような脳神経細胞群)と共感能力、故意・過失といった自由と責任に関わる「意味と価値」を含む物事・人間の行動の本質に到達する、自由変更(共感の生じる条件を考える、思考実験(色と空間、音と持続、運動感覚と視覚像の連合(感覚素材と潜在的志向性が相互に呼び覚まし合う相互覚起))) 現象学的還元(ありのままの経験にたち戻る、先入観、知的判断の停止と知的能力をカッコに入れ使用しない)、時間・空間の意味と価値、受動的/能動的志向性(何かに向けられる抽象的性質) 受動的/能動的綜合(志向性による意味付け、価値付けをそのつど新たに作り上げる)、随意/不随意運動、感覚が知覚に先行、感覚間の対化(対になる連合(感覚系と知覚系の連結)) 過去把持(過ぎ去るものが維持される志向性)の交差志向性と延長志向性(客観化(外化))により、時間内容が時間形式に先立つ、潜在的/顕在的志向性、未来予持(直前の未来を先取りし予測) 様々な概念を平易、具体的で丁寧に分かりやすく伝えようとしています。
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三宅陽一郎氏の『人工知能のための哲学塾』を読み現象学に興味を持ち、国内における現象学の第一人者である山口一郎氏と、日本を代表する経営学者である野中郁次郎氏との共著である本書を購入。 本書は第1部で山口氏による現象学、第2部で野中氏の代表理論であるSECIモデルを中心とした経営学...
三宅陽一郎氏の『人工知能のための哲学塾』を読み現象学に興味を持ち、国内における現象学の第一人者である山口一郎氏と、日本を代表する経営学者である野中郁次郎氏との共著である本書を購入。 本書は第1部で山口氏による現象学、第2部で野中氏の代表理論であるSECIモデルを中心とした経営学が解説される2部構成である。 一見関連性のない哲学(特に現象学)と経営学を、1冊の本でどのように結びつけて述べられるのか期待と不安を抱きながら読み始めたが、冒頭、中盤(第1部と第2部の間)および終盤に山口氏と野中氏との対談が挿入されていることで、哲学を専門に学んだことのない自分のような読者にとっても理解が助けられた。 現象学は「現象学的還元」「判断停止(エポケー)」「志向性」「明証性」「生活世界」「ノエシス/ノエマ」「本質直観」「相互主観性」等々、フッサールによって定義づけられた理解し難い用語が多いが、本書において山口氏は、身近な事例を平易な言葉を用いて解説し、現象学の難解な専門用語を可能な限り厳選した上で論考を展開しているため読み手を飽きさせない。 また野中氏のパートでは、第1部における現象学の内容を受ける形でSECIモデルと現象学の関係性に言及しつつ、実際の企業の事例を紹介しながらSECIモデルを主観と客観の循環として説明しているところが興味深い。 実存主義の流れから生み出された現象学と、実学と言われる経営学が、本書のサブタイトルに使われている"共感の哲学"という言葉で結び付けられるということは、経営学を専門として研究している身としては非常に示唆に富むものであった。 現象学特有の「直観(直感ではない)」や近年の経営学で取り上げられる「動態経営論」といった、本書のタイトルで用いられている言葉をより深く理解するにはそれぞれの分野の専門書を読む必要があるが、経営学に新たな視座を設けてくれる本書は、巷間溢れているビジネス系書籍にはない刺激を読者にもたらすであろう。
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