18歳からの歴史学入門

福岡大学人文学部歴史学科(著者)

• 販売会社／発売会社: 彩流社
• 発売年月日: 2019/03/01
• JAN: 9784779125546

商品レビュー

2021/09/18

福岡大学人文学部歴史学科の歴史学入門書の第３弾。高校の世界史あるいは日本史の教科書で取り上げられている事項（御成敗式目、遣隋使、宋代の文治主義、アヘン戦争など）をいくつかピックアップし、それぞれの専門分野の教員が、深く多角的に論じる内容で、まさに大学で学ぶ「歴史学」の面白さを感じられる一冊である。
本書はコロナ禍前の2019に発刊されているが、本書に収録されている、松塚俊三「コレラとイギリス近代社会」及び渡邉裕一「災難の後に―ペストが流行れば金貸しが儲かる？」の２論稿は、現在のコロナ禍にとっても、とても示唆深い内容だと感じた。

2019/07/15

33頁：誅されむとして悉に……奉献る：「悉」「奉献」にルビがないのは高校生ばかりでなく，一般の読者に対しても不親切。
36頁：遣隋使は六〇〇年（推古八年～六一八年→六〇〇年（推古八年）～六一八年
41頁：都しき貌は：「都」にルビを振らないのは，不親切。おそらく「ウツクしき」。「貌」は「ボー」か「かお」。
45頁：墓誌に「隨故煬帝墓誌」と刻む：なぜ「隋」ではなく「隨」と刻まれていたか，説明がないのは不親切。誤字と疑われても不思議ではない。
179頁：いわゆる白由貿易が開始される……：難解。「いわゆる」というくらいだから，人口に膾炙したことばだと思われ，活字印刷の時代であれば，「自由」の誤植と単純に考えられるが，まさか活字を使っているわけではあるまい。OCRを使って論文を使い回しした？このまえに「白蠟貿易」やら「日蘭貿易」やらある。未詳。
★36頁以外にも，脱字と思われる箇所があったが，記さない。