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平成の終焉 退位と天皇・皇后 岩波新書1763
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平成の終焉 退位と天皇・皇后 岩波新書1763

原武史(著者)

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平成の終焉 退位と天皇・皇后 岩波新書1763

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2019/03/21
JAN 9784004317630

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平成の終焉

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商品レビュー

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2026/03/25

2019年4月30日、明仁が退位した。続く即位関連行事は、いわゆる「新元号フィーバー」とも言うべき熱気に包まれ、日本中がお祭り騒ぎの様相を呈したことは記憶に新しい。 しかし、その渦中で私の胸に浮かんだのは、どこか醒めた思いだった。 ――この人の人生は、結局のところ父親の“後始末...

2019年4月30日、明仁が退位した。続く即位関連行事は、いわゆる「新元号フィーバー」とも言うべき熱気に包まれ、日本中がお祭り騒ぎの様相を呈したことは記憶に新しい。 しかし、その渦中で私の胸に浮かんだのは、どこか醒めた思いだった。 ――この人の人生は、結局のところ父親の“後始末”だったのではないか。 太平洋戦争における責任が昭和天皇にあることは、議論の余地があるにせよ、少なくとも完全に免責されるものではないだろう。にもかかわらず、その責任は曖昧なまま処理された。そこには、占領政策を進めるダグラス・マッカーサーの政治的判断が大きく影響していた。 さらに、天皇制維持のために沖縄の扱いを巡る発言があったとされる史料などを踏まえれば、戦後の皇室が背負うことになった歴史的な重みは、決して軽いものではない。 そうした経緯を、明仁自身がどのように受け止めていたのか。おそらく彼は、「象徴天皇」としての在り方を模索し続けたのだろう。天皇制を維持しながら、なおかつ国民から遊離しない存在であるために。 本書は、その試行錯誤の過程をたどり、「憲法が定める象徴天皇とは何か」を具体的なかたちで提示している。 そこで示される定義は明快だ。 一つは「国民の安寧と幸せを祈ること」。 もう一つは「人々の傍らに立ち、声に耳を傾け、思いに寄り添うこと」である。 前者については、特に異論はない。祈るという行為は誰にでも許されているし、宗教的祭祀を担う存在としての天皇にとって、それはむしろ本分とも言えるだろう。 問題は後者である。 戦地慰霊や災害見舞いといった「寄り添い」の行為は、多くの人にとっては象徴天皇の重要な役割として肯定的に受け止められてきた。一方で、それを“過剰な演出”や“制度的な善意の押しつけ”と感じる視点も、確かに存在する。 公的行為である以上、そこには税金が使われる。誰かにとっては励ましであっても、別の誰かにとっては距離を置きたい関わりであるかもしれない。 結局のところ、「象徴」とは何か、どこまでが望まれる関与なのか――その答えは一枚岩ではない。 本書が提示しているのは、完成された理想像というよりも、「象徴天皇」という制度がいかに繊細なバランスの上に成り立っているか、という事実そのものなのかもしれない。

Posted by ブクログ

2022/01/13

平成の天皇皇后両陛下は、全国津々浦々を巡り、マイホーム主義を体現し、被災地では自ら膝をついて被災者を労われた。 この「国民と目線を合わせる」姿勢は、右派からは反発を買った。 しかし、結果として国民の皇室への敬意は高まった。その過程で美智子妃が果たした役割はおそろしく大きい。 一方...

平成の天皇皇后両陛下は、全国津々浦々を巡り、マイホーム主義を体現し、被災地では自ら膝をついて被災者を労われた。 この「国民と目線を合わせる」姿勢は、右派からは反発を買った。 しかし、結果として国民の皇室への敬意は高まった。その過程で美智子妃が果たした役割はおそろしく大きい。 一方で、国民がより天皇制にロックオンされたとも言える。 令和の両陛下は、平成の陛下の「仁や慈悲」よりは、「自然、環境」がキーワードに見える。全国の行幸よりも登山を愛される。 また、天皇の常に一歩後ろを歩く「日本の女性の鏡」として絶大な人気を誇った美智子妃との対比で、雅子妃は天皇陛下とごく自然に並んで歩かれる。また心身の不調もお隠しにならない。それはむしろ、現代の女性からは歓迎されるイメージかもしれない。 平成から令和に向けて天皇のあり方はどう変わるのか。リベラルに愛される存在か、それとも国防的ナショナリズム?に利用される存在に至るのか。 、、、と言った考察が、やや私の雑な要約によるざっくり本書の後半。 一方、前半の「おことば」考察は、率直に言って私としてはなかなか理解はしても同意は難しい内容だった。いろいろあるが、一言で言って、この「なになにに触れられていない」の類の批判は、時間と字数の制限がある声明においてはあまり意味のないことに思えるからだ。 ともあれ、右派による「時代錯誤な神聖視」を拒絶しているのはむしろ平成、令和の両陛下ご自身である、とのスタンスは例えば片山杜秀氏などともある意味共通するように見える。 同時に、平成の陛下の宮中祭祀を通じた国体護持への確固たる意思が、令和にも受け継がれるか、といった点は著者ならではの関心事と言えそうだ。 いろいろ意見はありつつも、「総じて」これだけ国民の尊崇を集める天皇陛下という存在は一体我々の国にとってなんなのかということについて、私自身は尽きせぬ興味を持っており、その意味では参考文献の一つとして読むべき一冊であった。

Posted by ブクログ

2020/06/15

敗戦を跨いだ昭和天皇から引継ぎ、新憲法の元で初めて即位した天皇明仁。即位前の昭和期から、皇后美智子と共にした全国への行幸啓から始まる。その振る舞いの細部に、新憲法下での国民一人一人との「国体」の創出の取り組みを見出す本書。「平成」の天皇は如何にして自らを規定してきたか。現代日本を...

敗戦を跨いだ昭和天皇から引継ぎ、新憲法の元で初めて即位した天皇明仁。即位前の昭和期から、皇后美智子と共にした全国への行幸啓から始まる。その振る舞いの細部に、新憲法下での国民一人一人との「国体」の創出の取り組みを見出す本書。「平成」の天皇は如何にして自らを規定してきたか。現代日本を考えるための必読書。

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