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貞山堀に風そよぐ 仙台・荒浜 蒲生 新浜 井土 再訪
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貞山堀に風そよぐ 仙台・荒浜 蒲生 新浜 井土 再訪

大和田雅人(著者)

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貞山堀に風そよぐ 仙台・荒浜 蒲生 新浜 井土 再訪

定価 ¥1,650

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河北新報出版センター
発売年月日 2019/03/30
JAN 9784873413839

貞山堀に風そよぐ

¥550

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2023/03/26

貞山堀沿いにある集落の歴史や風土、震災後の貞山堀に関する取り組みをまとめた一冊。地元紙、河北新報の出版センターからの刊行。 非常に焦点を絞った一冊で、仙台市内に位置する貞山堀の集落のみを取り上げている。ただ、そうすることによって、これら貞山堀沿いの地域が、仙台市以外の地域(特に...

貞山堀沿いにある集落の歴史や風土、震災後の貞山堀に関する取り組みをまとめた一冊。地元紙、河北新報の出版センターからの刊行。 非常に焦点を絞った一冊で、仙台市内に位置する貞山堀の集落のみを取り上げている。ただ、そうすることによって、これら貞山堀沿いの地域が、仙台市以外の地域(特に塩竈市や名取市閖上)と運河を通して深い関係を結んできた地域であることが浮き彫りになる。 どの地区も元をたどれば、半武半農(漁)の独立心が強い地域。冠婚葬祭やある種の福利厚生も地域内で協力して行う風土を持ち、貞山堀沿いの松林の下草刈りなどの管理も地域でやってきた。 仙台新港ができて貞山堀の流れが淀むまでは、貞山堀に住むシジミなどの恵みを活用して生きてきた地域でもあった。 そんな「仙台市」とはかなり違う沿岸部各地区の風土文化を、仙台新港建設が、そして震災とその復興が大きく揺るがした経緯が、地区ごとの歴史の項目で詳しく語られる。 それを震災後どう復旧させているのか、が本の後半で語られる。 単純に言えば、沿岸部には住めないことを前提に復興計画を進めたため、多くの人は沿岸部にいてこそ成立する今までの生活を営むことはできなくなった。 堤防沿いはかさ上げの上で、公園的に整備させることになったものの、それらの運営主体は民間や地元団体に任されているので、それがどういう形になるのかは不明な点が多いし、 なにより、その中心となるはずの貞山堀の浚渫など、貞山堀自身の魅力を高めるための施策を行政は行っていない点がそこでは指摘されている。 宮城県は仙台市一極集中傾向が強く。ましてや、ミーハー精神が強い仙台っ子基質もあり、仙台都市部以外の地域の歴史はあまり重んじられない傾向がある。 が、仙台藩ができてからの歴史は「池沼地の干拓・開発」と「河運・海運による通商」をいかに進めるかが大きく、そのための役割を仙台以外の町が果たしてきた。 自分自身、それを知るきっかけになったのは、あの地震の津波で浸水した地域が、仙台藩になってから開発の進んだ地域であることを知ってから、のこと。 多くの人は「形になっている」か「形を失う」かしないと、その存在には気づかない。 仙台藩の繁栄の一端を担った水運網の一部を「形にする」ことで、それを知る人が増えるならそれはとても望ましいことのように思うのだけども…。 そんなことを考え直すきっかけとなった一冊でした。 …そんな小うるさいことはさておき、「書中に幾度か出てきたアカガイ料理を食べに行きたいもんだな~」と思ったとき、出てきた地域よりも隣接する閖上に行く方が手に入りやすそう…そう思わせるようなイメージが今後どう変わっていくか、をゆったりと見守る必要があるのかも知れません。

Posted by ブクログ

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