日本経済低成長からの脱却 縮み続けた平成を超えて

松元崇(著者)

• 販売会社／発売会社: NTT出版
• 発売年月日: 2019/03/15
• JAN: 9784757123793

商品レビュー

2022/08/14

著者曰く、日本の低成長の原因は、
「企業が国内に投資しない」→「生産性が上がらない」→「賃金上がらない」→「消費低迷」というロジックの流れで、
元凶は「終身雇用」。解決策は流動的な労働市場と公的な学び直しの提供。

前半では、上述の主張を様々な統計を用いて説明しており、非常に納得感がある。

もっとも後半以降は、終身雇用は悪！スウェーデン万歳！をひたすら連呼。

就寝雇用の限界や学び直しの重要性は、本書を手に取る前から既に感じている読者も多いと思うので、前半部分でロジックを説明したにも関わらず、問題点を長々と述べられ、後半以降は、正直退屈だった。

2020/03/02

内閣府で事務次官を務めた著者がこれからの日本において成長していくかをどのようにすればいいかを提言した一冊。

国内投資に対する提言や高齢者向けの給付についてなど様々なデータや著者の知見から実態を知る事ができ、すごく勉強になりました。
そして、社会保障が充実しているスウェーデンとの比較では教育を通じた人材育成が国の成長させる好循環をもたらす仕組みがあることを知ることができました。
また、米国と日本の雇用に対する考え方の違いや日本経営の強みを知る事ができ、頭打ちになっている経済成長に光明を見出すきっかけを感じることもできました。

転職や起業をしやすい支援体制を構築するとともに将来の手厚い保障のために投資を行う事が時代を担う人物を生み出し、生産性を上げていくことにもつながると思います。
本書を読んで少子高齢化がすすむ日本で本書に書かれていることは今の現役世代の希望や将来への不安の払拭につながる有益な内容であると感じた一冊でした。