タカコさん(徳間書店版)(4) ゼノンC

新久千映(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2019/02/20
• JAN: 9784199805554

商品レビュー

2021/09/01

豚肩ロースにローリエ　整理してタスクにしてしまえば後は実行するのみ　人間スポーツ速報　カンファタブル（快適）　全身全霊のエネルギーの放出　ゆきひら行平鍋　つまりタカコさんの見た目は心象風景なのです

2019/06/27

この程好い深さが、改めて、クセになるな、と感じた（４）
あくまで、私の印象に過ぎないが、新久千映って「人間」が、より強く出ているのは、『ワカコ酒』よりも、こちら、『タカコさん』のような気がする
いつも通り、上手く説明できないので、その辺りはご勘弁を
取材も勿論、しているのだろうが、それ以前に、日頃から人間観察に努めている、と言うか、ちょっとした「良い事」や「小さな気付き」を見逃さないように、アンテナを広く張ってるな、新久先生、と感じるのだ、私は
どの年齢層を意識して、新久先生が描いているのか、そこは定かじゃないにしろ、少なくとも、三十代の私には、ほのかな共感が生じる

ストーリーが説教臭くない、ってのも魅力の一つ、と私は思う
心の持ちようで、自分に良い変化の兆しを与えられるし、周囲に漂う、ほんのちょっとした悪意から、自分を守れるようになるんだな、と感じながら読める
大袈裟かもしれないが、学生が読んだら、中には、タカコさんに憧れ、こういう女性になりたい、と努力を始めた人もいるんじゃないだろうか
もし、そうなら、一ファンとして嬉しい話である

どの回も、ほっこりし、なおかつ、人生で大事な事が見えそうな気になる
その中で、私がお勧めしたいのは、第４２話
読んだ人によっちゃ、良い気分にはなれない内容だ
しかし、私もやっちゃってるかもなぁ、無自覚の舌打ち、そう思うと、受ける印象も微妙に変わってくる
舌打ちに対して、チクッとした痛みは感じつつも、その人の心情と事情を慮れるタカコさんは、広くて澄んだ心を持っているのだろう
私なんぞは、自分の事を棚上げして、不愉快そうな顔になってしまうかもしれない
また、「面白い」って感情に表情が合っているのは、妙ながらも嬉しい安心を人に感じさせてくれる、そんな結論に着地しているトコも良い

この台詞を引用に選んだのは、グッと来たので
本音を言っても構わないのなら、こういう言葉をかけてくれるタカコさんが親友でいてくれるヒロさんが羨ましく、ちょっとした妬ましさもある
未だ、努力が足りず、書店に自分の書いた小説が並ぶのを見られていない私だが、いつか、この手のジレンマに苦しむ日が来るんだろうか
もし、来てしまったら、この台詞を思い出し、同時に、ヒロさんのようにステップアップを意識した努力に着手したい
「・・・・・・贅沢言っちゃだめって思ってるの？好きな仕事してるからって、弱音吐いちゃいけないってルールなんか、ないよう。それを仕事にできてるって、すてきなことだけど、『好きなことできてるんだから、満たされてるはず』って思っちゃうと、現実とのギャップで、余計、しんどいってこともあるんじゃない？どんな仕事だって、楽しいばかりじゃないもの。念願叶ったんだから、つらいって言えないのなんておかしいよ」（ｂｙタカコさん）

2019/04/09

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