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神話学入門 講談社学術文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2019/01/12 |
| JAN | 9784065145234 |
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神話学入門
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神話学入門
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商品レビュー
4.7
4件のお客様レビュー
3、4年ほど積ん読してようやく読了。 神話学説史というかなりニッチな本である一方で、西洋中心主義とその批判という、サイードの『オリエンタリズム』にも通じそうな普遍的なテーマをも扱う。 個人的には、この点が興味深くもあり、同時にこの本の読み方を難しくしているとも感じた。 マックス...
3、4年ほど積ん読してようやく読了。 神話学説史というかなりニッチな本である一方で、西洋中心主義とその批判という、サイードの『オリエンタリズム』にも通じそうな普遍的なテーマをも扱う。 個人的には、この点が興味深くもあり、同時にこの本の読み方を難しくしているとも感じた。 マックス・ミュラー、フレイザー、デュメジル、レヴィ=ストロース、エリアーデ、キャンベルの6人の神話学者を例に、19世紀型神話学から20世紀型神話学へのパラダイムの変化を示す。前2人が19世紀型、後3人が20世紀型とされる。デュメジルは両者の中間だそう。 論文のアブストラクトのように、序章でこの主張が端的に示される。小見出しも充実しており、講談社学術文庫としてはかなり読みやすい部類に入る。 進化論(およびヘーゲル哲学)をパラダイムとする19世紀型神話学では、神話は未開時代の遺物、もしくは未開社会に生きる人々の精神性の表れとされる。そのため、神話研究は近代キリスト教社会の祖型を明らかにするべく文献学的な性格を与えられる。 そしてデュメジルは、印欧語族に特有の社会観として支配者(司祭)・戦士・生産階級の三機能体系を主張する。インドでいうバラモン・クシャトリヤ・シュードラのような観念が印欧語族全体に存在したということだろう。 著者がデュメジルの邦訳を手掛けていることもあり、この辺りまでは文句なく面白く読めた。サンスクリットを「人類の精神的故郷」として過度に神聖視し、キリスト教世界に対する他者として都合良く扱う「インド学」の態度も、学問の歴史として興味深い。 一方の20世紀型神話学では、ソシュール言語学とフロイトの精神分析がパラダイムとされる。両者は無意識を核とする点で共通し、神話にはあらゆる社会に生きる人間の無意識が反映されると考える。神話研究は人間の精神構造を探る営みとして人類学・心理学的な性質を帯びる。 このようなまとめ方自体には納得感があるものの、レヴィ=ストロース、エリアーデ、キャンベル各自の紹介にはやや物足りなさを感じた。総じて各研究者のスタンス、総論部分を解説することに手一杯という感じで、各論に対する言及はごく僅かにとどまる。例えばキャンベルなら有名な「行きて帰りし物語」など、具体的な研究内容に言及してくれればもう少し面白く読めたはずだが。エリアーデやキャンベルといった名前に積年の憧れを募らせている身としてはかなり萎えた。原著を読んでやるぞという反骨精神も芽生えはしたが。 また、各研究者に対する著者の評価がかなり露骨に示されているのも本書の特徴。マックス・ミュラーやキャンベルには手厳しい評価が下されるのに対して、フレイザーやエリアーデには批判にも言及しつつ著者からの擁護が手厚い。 そしてこれは個人的な話だが、初めて線を引きながら本を読んでみた。今までは何となく勿体無い気がしてスマホのメモ帳にわざわざ書き写していたが、あまりにも時間がかかるしメモ書きなんかを読み返すくらいなら元の本を2回読んだ方がいいだろうということで。 この本自体がかなり読みやすく工夫されていたので、必要性があったかは微妙。しかも、何を読めばいいか知るために読むタイプの本でありこの本自体を読み返すことがあるかは定かでない。 それでも、4年積ん読した本をようやく読み切れたのは線を引いて手を動かしたお陰というのもあるだろう。この本で紹介されているような、よりレベルの高い本を読むための予行練習としては丁度良かった。
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要約 ・神話とは(とりあえずの定義) ①物語である ②特定の集団や社会にとって価値あるもの、つまり真実を語っているとされる(神聖視) ③作者は重要ではない ④成立年代は不明ーその結果できるだけ太古にできたとされる ・19世紀の神話学 歴史観、進化論の影響大 神話は過去のもの、古い人間である未開人は未だに歴史を信じる、彼らを通して古代の人間精神を分析 ・マックス・ミュラー 神話を比較して、最古の神話を探求(比較言語学の印欧語探求の影響) 神話の起原は、人の天上の自然現象に対する驚き 業績:ゼウス、ユピテル、ディヤウス、チュールは共通して「天空」を意味する。神話の起原は天体活動 神話の非道徳的、残虐性は天体活動の暗喩である→ギリシャの系譜を自認するヴィクトリア朝のギリシャ神話の品位を高めたい望みに都合が良い ・フレイザー 人類の思考は呪術ー宗教ー科学の順に進化する。神話は呪術的段階。呪術において、力は伝染し、王から出た力は周囲の社会、自然に及ぶ。王の力が弱まると、活力に満ちた人が前王を殺して新たな王になる(=死んで蘇る神々 ex)アドニス、ディオニュソス、デメテルの娘ペア(エレウシスの秘儀)、小アジアのアッティス、オシリス、バルドル、タンムズ 業績:『金枝篇』人類最古の段階では祭司=王=呪術師=神 ・前期デュメジル 業績:『アンブロシア伝承圏』神々、神話の性質を裏付ける元になるシステム(構造)を想定。印欧諸神話だけにある共通の構造を発見。 Ex)不死の飲料:アムリタ、アンブロシア、ネクタル ・20世紀 神話は無意識の影響。無意識は時間に束縛されない。歴史的発展もない。 →構造主義、反歴史観 神話は今も、未来にも起こる人の無意識に普遍的にあるパターンの現れ ・中期デュメジル 業績:印欧語族特有の思考パターンを発見 印欧神話の三機能体系(三区分イデオロギー,三機能構造)。システム(構造)としての神話 カースト制度の「ヴァルナ」、アヴェスターの「ピシュトラ」、ローマの「三大フラーメン(祭司)」を手掛かりに神々の機能を「神聖(主権)」「戦闘」「生産」に三区分 「主権」の2側面:契約の神または魔術の神 ・後期デュメジル 神話は、当時の社会階層や儀礼の単なる反映ではなく、当時の世界の捉え方、世界観の表明。神話は世界を理解する際の手掛かり 『神話と叙事詩』『古ローマの宗教』 ・レヴィ・ストロース 無意識は意識ほどではないが、理性的、論理的に働き、神話によく見られる二項対立の構造を用いて、世界に秩序を見出す。 しかし二分割は本来の世界の姿ではないから不安を感じる→連続性のある儀礼を通して生きている世界に接する儀礼には人の恣意的な世界の切り取り方を停止、修正する役割『神話論理』 ・エリアーデ 神話によって存在の根拠を示し、存在の不安を解消する。神話の創造の時が完全な状態であり、神話も儀礼もその完全状態を再現するためのもの 神話の創世記は聖なる時、それは真理の開示、存在の措定。これが神話の本質(起源神話) 歴史はどこから来たか?ーヘブライの預言者→ヘーゲル→近代歴史主義 預言者以前ー全ての事物は永遠に反復される 預言者以後ー歴史を神の意思、顕現と結びつけ重要視。歴史は神が恩恵と報復を達成する場であり、一定方向に流れる ・キャンベル 社会、儀礼よりも個人に焦点。個人の能力で名声を獲得する英雄神話に注目。 人間本来の豊かさを、意識と無意識を結ぶ英雄神話を通して取り戻す ・神話学の関心の変遷 天上の自然現象→地上の自然現象→人間社会→人間個人(脳、魂、無意識)
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松村一男『神話学入門』。講談社学術文庫から出てるほう。19世紀以降の6人の神話学者に注目して、19世紀神話学、20世紀神話学がどういうものであるかというものを述べた学説史。それぞれの学者の原著をを読む前に背景の把握のために読んでおくとよいとすごく思う。まさに神話の学についての入門...
松村一男『神話学入門』。講談社学術文庫から出てるほう。19世紀以降の6人の神話学者に注目して、19世紀神話学、20世紀神話学がどういうものであるかというものを述べた学説史。それぞれの学者の原著をを読む前に背景の把握のために読んでおくとよいとすごく思う。まさに神話の学についての入門書だった。 ちなみに対象とされているのは、19世紀神話学の中からはマックス・ミュラーとフレイザー、そしてその中間のディメジル、最後に20世紀神話学からレヴィ=ストロースとミルチャ・エリアーデとジョーゼフ・キャンベル。それぞれに時代背景や個人の背景・興味があって研究がなされていることがよくわかる。 衝撃だったのは歴史主義、過去の事実に価値を置く思想、とそれへの懐疑というのがいままでぼくにはなかった視点だった。過去の事実を論拠に現在やってることを正当化すること(印欧祖語の仮説からでてきたアーリア人学説とか)の危険性など。これはちょっと陥らないようにしたほうがよさそう。
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