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都市空間の明治維新 江戸から東京への大転換 ちくま新書1379
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都市空間の明治維新 江戸から東京への大転換 ちくま新書1379

松山恵(著者)

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都市空間の明治維新 江戸から東京への大転換 ちくま新書1379

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2019/01/07
JAN 9784480071958

都市空間の明治維新

¥220

商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2019/06/10

明治が始まって数年間に起きた、明治政府による東京大改造を解説した本。江戸時代の首都である江戸を明治国家の首都である東京にするためには武家屋敷をどけたりしないといけないのですが、理想は皇居周辺の土地を接収してそこを官庁街などにするつもりが、様々な要因で一筋縄ではいかなかったのが判り...

明治が始まって数年間に起きた、明治政府による東京大改造を解説した本。江戸時代の首都である江戸を明治国家の首都である東京にするためには武家屋敷をどけたりしないといけないのですが、理想は皇居周辺の土地を接収してそこを官庁街などにするつもりが、様々な要因で一筋縄ではいかなかったのが判ります。とはいえ、広大な大名屋敷を活用できたからこそ、今の街並みを作り出すことができたのですね。

Posted by ブクログ

2019/05/10

単行本『江戸・東京の都市史』を新書向けに加筆・リライトした本書、江戸から明治へと変わる時代の転換期に、江戸が東京へと変貌していく様を、各種行政資料、文字記録、写真、古地図などをベースに考察していく。 江戸時代、大半が武家地だった江戸が、どのように開発され、近代文学に出てくるよう...

単行本『江戸・東京の都市史』を新書向けに加筆・リライトした本書、江戸から明治へと変わる時代の転換期に、江戸が東京へと変貌していく様を、各種行政資料、文字記録、写真、古地図などをベースに考察していく。 江戸時代、大半が武家地だった江戸が、どのように開発され、近代文学に出てくるような芝や下谷、神田といった地域が一般住宅街へと変わっていったのか、皇居の周囲にできた各種役所の移転の経緯や、大名華族達のお屋敷の拝領、四谷などが貧民窟になっていった辺りの流れがわかる(資料を元に考察している)良い本でした。 ついでに、本書のあとがきでも触れてますが、同じようなテーマで、横山百合子著『江戸東京の明治維新』ってのが同時期に出版されてまして、そちらを先に読んでたのも本書の理解が捗って良かった。横山本の方は、市井の名も無き人々から見た明治維新という出来事が「江戸・東京」に、そして身分制に及ぼした影響について論じた本で、そちらでざっくり出てくるイベントを理解した後、こちらの本を読むことで行政側から見た細かな裏事情…みたいなのが汲み取っていけて良かったです。 例えば8章ででてきた、大名華族が自分の東京のお屋敷の土地の一部に宿舎を建てて、同郷の学生が帝大に通うための下宿にしてた辺りの話など、正岡子規はじめあの時代の文豪や編集者の名前が色々浮かんできて「なるほど、宿舎を建てて世話してた大名側の事情ってのはこういうことか!」という気付きもあり、他の章もあちこち「へぇ」という気付きがあって面白かったです!

Posted by ブクログ

2019/02/13

 前著『江戸・東京の都市史』の新書版。明治維新期における東京の,とくに武家地の空間変容に着目して,一般の読者にもわかりやすい内容に書かれている。  松山研究の特徴は,維新期の東京の都市空間を「郭内」と「郭外」に区分する点にある。「郭内」とは「江戸城を取りまく外堀の内側」,「郭外」...

 前著『江戸・東京の都市史』の新書版。明治維新期における東京の,とくに武家地の空間変容に着目して,一般の読者にもわかりやすい内容に書かれている。  松山研究の特徴は,維新期の東京の都市空間を「郭内」と「郭外」に区分する点にある。「郭内」とは「江戸城を取りまく外堀の内側」,「郭外」は「その外側で,朱引までの範囲」(36頁)を地理的に表すが,単にそれだけではない。その狭間は,「帝都化」のモニュメントを呼ぶ境界線でもあり,貧富を分かつ境目でもあったという。  倒幕後,明治政府が安定するまでの十数年間というのは,その組織や制度,さらに東京という「首都」のグランドデザインが幾たびも移り変わった時代である。それだけに,計画は何度も変更され,また時系列でまとまった史料もなかなか存在しない。著者は文字史料だけでも収集する努力を十分に示しているが,それ以上に拘りを感じさせられたのが,地図・地形図を読みとく点にある(16-18頁)。地図は分析する媒体であるとともに,鑑賞する対象でもある。維新当時における東京の土地利用・空間利用を,どのようにartとして捉えるかが,本書の真骨頂にあたるところだろう。  それだけに,1つ1つのケーススタディーの結論や主張が十分に煮詰められていない部分も,残念ながら存在する。その点は各章において否めないが,たとえば第7章の写真(231頁)のように,武家地の表長屋の転用と商店化に対して,上手い具合に定点観測できた写真を並記するあたりはさすが建築史研究のプロパーだといえよう。  第8章の「新開町」として登場した神田区の連雀町18番地に関しては,評者も,不動産収益率の事例分析で使用した地面でもある。拙稿によると,その収益率は,1875年の8.5%から1891年の13.1%へと上昇の傾向を示していた( http://hdl.handle.net/2324/27431 ,50頁)。地借が多かった影響もあるだろうが,本書で触れられているような店舗・商売主(258頁)で賑わっていたから,収益率も上昇したのであろう。今後の拙稿も,本書をうまく先行研究として活かしていきたい。

Posted by ブクログ

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