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おやすみの歌が消えて
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2019/01/04 |
JAN | 9784087734959 |
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おやすみの歌が消えて
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商品レビュー
4.3
18件のお客様レビュー
最後まで読み通すのがほんとうにしんどかった。 それは読みづらいということではなく、傷ついた6歳の男の子の気持ちの揺れを見守りながら、物語を読み進めるのにかなりのエネルギーを要したから。 やり場のない悲しみ、混乱して怒りに我を忘れる大人の中で、一番冷静に物事を捉えて行動しようとする...
最後まで読み通すのがほんとうにしんどかった。 それは読みづらいということではなく、傷ついた6歳の男の子の気持ちの揺れを見守りながら、物語を読み進めるのにかなりのエネルギーを要したから。 やり場のない悲しみ、混乱して怒りに我を忘れる大人の中で、一番冷静に物事を捉えて行動しようとするザックの姿に何度も涙。 改めて大人と子どものパワーバランスは大きいし、大人として目の前の子どもの気持ちを掬い上げる努力を惜しんではいけないと感じる。 そして邦題が秀逸…!物語の筋を、こどもの視点からの語りであることを、的確に表現している。 好きな訳者さんの訳で読めたことにも感謝。
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主人公ザック(6歳)の通う学校に銃撃犯人が現れて銃を乱射し、ザックの兄アンディ(10歳)が亡くなった。残されたザックはPTSDの症状に戸惑いつつ、6歳なりのやり方で最善の道を探し、悲しみと混乱のうちにあった両親と、銃撃犯の父親(もとは小学校の事務員)の心を救う話。 自分の気持ちを...
主人公ザック(6歳)の通う学校に銃撃犯人が現れて銃を乱射し、ザックの兄アンディ(10歳)が亡くなった。残されたザックはPTSDの症状に戸惑いつつ、6歳なりのやり方で最善の道を探し、悲しみと混乱のうちにあった両親と、銃撃犯の父親(もとは小学校の事務員)の心を救う話。 自分の気持ちを色で表して分析し、兄の写真を見て生前は意地悪だと思っていた兄の本当の気持ちに思いを馳せ、愛読している童話シリーズに着想を得て家族が再び幸せになるためのアクションを起こし、銃撃犯の父親の悲しみに寄り添う…って天使か?天使なのか?!とツッコミながら感動のフィナーレ。おやすみの歌を歌ってくれなくなって、棒でつつかれたヘビみたいで魔女みたいに笑ってたママが元のママに戻って来た時、嬉しくて泣きそうになりました。 大人たちは気狂いのようになってたけど、ザック、良く頑張ったね。すごいよ、ザック。
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BOOKMARKの本を読もう第6弾。 原題は"ONLY CHILD"、初出は2018年。 越前敏弥訳。 そろそろ越前敏弥さんの本が30冊くらいになるかもしれない。 この訳もとても素晴らしかった。 全編通しての語り手は6歳の男の子。日本でいうと小学1年生だろう...
BOOKMARKの本を読もう第6弾。 原題は"ONLY CHILD"、初出は2018年。 越前敏弥訳。 そろそろ越前敏弥さんの本が30冊くらいになるかもしれない。 この訳もとても素晴らしかった。 全編通しての語り手は6歳の男の子。日本でいうと小学1年生だろうか。訳は彼の話し言葉として易しく書かれているのだが、それだけに子供の心、恐怖やトラウマ、悲しみや怒りが近くに感じられて、何度も涙が。。 小学生三年生までの漢字を原則としたらしいので、最初は読みにくいところもあるけど、そのうち気にならなくなる。 舞台はアメリカ。 ザックが兄のアンディと通う小学校で、突如「パンパンパン」という音が鳴る。ザックたちは先生と一緒にクローゼットに隠れて息を潜める。ザックは何だかゲームの音みたいだと感じていて、サイレンや飛び散る血にただ事ではない気配は感じるが、まだ正確には理解しないまま、教会に避難する。 避難してしばらくしてから、銃を持った男が侵入して、無作為に発砲し、子供ら含めて19人が亡くなったこと、そして兄のアンディがその中に含まれていることを知る。犯人は、ザックの「親友」でもある守衛のチャーリーの息子だった。 ザックの一家は悲しみに包まれ、生活は一変する。母は怒りと悲しみで我を忘れて犯人の両親を責め続ける。父はある秘密を抱えているし、アンディの死を受け止めるのに精一杯。2人ともザックに寄り添う余裕はない。ザックは悪夢でおねしょを繰り返すようになり、学校にもなかなかいくことができない。家族はバラバラになっていく。 母は「おやすみの歌」をもう歌ってくれないし、父は家を出るという。 ひとりになったザックは、大好きな本の『マジック・ツリー・ハウス』から、家族が幸せになるための秘訣を実践していこうとする。 自らも深いトラウマを負いながら、両親とまた一緒前みたいな生活がしたいというザックの気持ちの強さと行動力、家族を思う気持ちに涙、涙。 他方で、次第に行動が過激になっていく母の気持ちもわかるなぁって。 何かしたいんじゃない、責任をとってほしいんじゃない、何かせずにはいられないだけ。ただ、アンディに会いたいだけ。子供を突然失った悲しみの深さがひしひしと伝わり、慟哭の声が聞こえてくる。 アメリカで多発する銃の乱射事件。 ザックは銃がおかしいんだということは言わないけれど、本書が言いたかったのはきっとそのこと。罪のない子供たちが銃で殺されるような事件は、もう起きてほしくない。
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