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その部屋のなかで最も賢い人 洞察力を鍛えるための社会心理学
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2018/12/22 |
JAN | 9784791771325 |
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その部屋のなかで最も賢い人
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最も「賢明」な振る舞いのできる人になるにはどうすればよいか? 賢さ、賢明さはいわゆる単なる知識やIQといった知性とは異なる。 IQが飛び切り高い天才でもその人間性ゆえに集団の中で孤立してしまう事が起こり得るが、賢明な人物は集団の中でいかに振舞うべきかを心得ており、単に権威により人...
最も「賢明」な振る舞いのできる人になるにはどうすればよいか? 賢さ、賢明さはいわゆる単なる知識やIQといった知性とは異なる。 IQが飛び切り高い天才でもその人間性ゆえに集団の中で孤立してしまう事が起こり得るが、賢明な人物は集団の中でいかに振舞うべきかを心得ており、単に権威により人を動かすのでなく、人の心の動かし方を知っている。 そのようなEQに近い側の知的行動について、分類、分析している本。 問うている事は有意義だが、ちょっと過剰にボリュームが多くて、読むのが大変だったし、周辺情報が多すぎて本筋を見失うことが度々あった。 また、周辺情報もアメリカの話ばかりで、日本人の私にはピンと来るものが少なかった。(著者がアメリカ人なので当然ではあるが) 都度、まとめなどがあればよかったのだが。。 本書で繰り返し言われていたことは、 私たちの見方や考え方は無意識のうちに所属や文化に大きく左右されている。 だから、そのようなバイアスに左右されてしまうものだという前提から始めるべきだというもの。 本論は読むのは大変だったが、時々差し込まれる偉人の逸話は面白かった。
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その部屋の中で最も賢い人The Wisest one in the Room というタイトルに魅かれて手に取ったものの、大著のわりによく知られたエピソードの引用も多いし訳文もちょっと厳しい・・・ P11 知能とは、利用できる情報を取り入れて、それを効果的に処理するー論理的に考え...
その部屋の中で最も賢い人The Wisest one in the Room というタイトルに魅かれて手に取ったものの、大著のわりによく知られたエピソードの引用も多いし訳文もちょっと厳しい・・・ P11 知能とは、利用できる情報を取り入れて、それを効果的に処理するー論理的に考えて確かな結論を導く―というものである。これはまさに賢さの一要素だ。しかし賢い人は、これだけにはとどまらない。手に入る情報を利用する以上のことをするのだ。賢明さには、手に入る情報が、目の前の問題を解くには不十分であるということを見抜く力も関係してくる。今は正しいことであっても、その先には全く違って見えるかもしれないということを理解する力も含まれるのだ。 P41 自分自身の見解と、自分とは意見の異なる人の見解との隔たりが最も著しい時に、素朴な現実主義の及ぼす影響が最大になる。 P50 部屋の中で最も賢い人は、とりわけ争いが頂点に達したときに、こうしたいら立ちの矛先を向けられることになる。 P150 嫌なことをするためにもらう金額が低いほど(故に感じる不協和が大きくなる)結局のところそのことは、本当はさほど嫌なことではないと結論付ける傾向が高まるというものだ。 P227 体験は持続するだけではない。最高の要素を飾りたて、最悪の要素を軽視するにつれ、時の経過とともに良くなっていくことが多いのだ。【中略】(最悪だったキャンプの思い出が)時とともに、そして語ったり回想したりする間に「最悪のキャンプ」ではなく「とても愉快な最悪のキャンプ」になっていく。 P338 マンデラのとった大小さまざまな行動は、アフリカーナ人たちに、彼らが足を踏み入れようとしている新しい世界がどのようなものであるかについて、安心できる見通しを与えた。競技場に行ったりテレビで試合を観たり、翌週に職場で試合について話をしたりと、普段してきたように振る舞える環境を作ることによって、マンデラは、白人の南アフリカ人たちに、耐えられる未来、さらには個人の生活の質という点で(国がどのように運営されるかという点ではなく)かなり普通の未来という見通しを提示したのだ。
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日本でも有名なギロビッチ博士と、日本では知られていないけれど、日本でも社会心理学者なら知っていなければならない巨人、ロス博士の共著。二人の名前から社会的認知、社会的推論の話なのだなとわかりますし、そのとおりの本です。従来の本と違うのは、基本編と応用編、というよりも、過程と現象編と...
日本でも有名なギロビッチ博士と、日本では知られていないけれど、日本でも社会心理学者なら知っていなければならない巨人、ロス博士の共著。二人の名前から社会的認知、社会的推論の話なのだなとわかりますし、そのとおりの本です。従来の本と違うのは、基本編と応用編、というよりも、過程と現象編と適用と介入編となっているところ。後者の視点は最近の社会心理学のトレンドかもしれませんね(Handbook of Wise Interventionなる本があるぐらいですから)。 ロス博士の知見を日本語で知ることはなかなかないので貴重だと思います。特に素朴実在論(naive realism)に関する社会心理学の知見が知れるのは、この本か「しあわせ仮説」ぐらいではないでしょうか。敵対的な相互作用を理解するには有用なアイディアなので、おさえておいていいと思います。
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