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酔っぱらいの歴史
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2018/12/20 |
JAN | 9784791771271 |
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商品レビュー
4.1
10件のお客様レビュー
酒が好きな人はますます好きになり、「古代エジプトや古代ギリシャの連中に比べれば私の飲み方なんて可愛いもんよ」と開き直る口実ができる本。 そして、酒が嫌いな人間にとっては「古今東西、酒飲みなんてろくなもんじゃない」ってますます酒が嫌いになると思われる本。 それにしても,同じ「飲ん...
酒が好きな人はますます好きになり、「古代エジプトや古代ギリシャの連中に比べれば私の飲み方なんて可愛いもんよ」と開き直る口実ができる本。 そして、酒が嫌いな人間にとっては「古今東西、酒飲みなんてろくなもんじゃない」ってますます酒が嫌いになると思われる本。 それにしても,同じ「飲んだくれ」だとしても、みんなで祝祭的に楽しく呑んでハメを外す文化もあれば、マウント取ったり人を虐めたりする手段に酒宴を利用する文化,挙句の果てには支配者が周囲にヘベレケになるまで飲酒を強要して支配するという恐ろしい文化、酒の利用の仕方にはお国柄が出ていて面白かった。 日本の会社の、めんどくさい宴会ルールやらお酌文化やらは儒教精神からきてるのかねぇ。 アメリカの禁酒法が保守派から生まれたのではなく、進歩的なフェミニズムの産物だったってのは初めて知った。13年で撤廃されたとはいえ「当初の目的」は達成されたみたいだから意味はあったんだね。 とても面白かったです。
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なぜ酒を飲むのか。飲まずにおれないのか。 酒を嗜む人であれば、年に3回くらいはハメを外して痛飲してしまい、その度に翌日「もう酒は飲みません神様、どうか元に戻して」と呻きながら頭痛・吐き気と闘う経験があるだろう。 またごく最近でいえば、コロナ期間で飲食店が休業している間も路上で...
なぜ酒を飲むのか。飲まずにおれないのか。 酒を嗜む人であれば、年に3回くらいはハメを外して痛飲してしまい、その度に翌日「もう酒は飲みません神様、どうか元に戻して」と呻きながら頭痛・吐き気と闘う経験があるだろう。 またごく最近でいえば、コロナ期間で飲食店が休業している間も路上で酒を飲み酔っ払う老若男女さまざまな人々の姿が報じられた。 そうと分かっているのにどうして酔っ払うのか。 この素朴な疑問に対して、様々な地域の神話や伝承や歴史的事実をもとに著者が考察を寄せた’酔っ払い小史’ないしは’酔っ払いエピソード集’が本書であろう。この辺りはまえがきにも記されている。 個人的には楽しく読めた。 スマッシュヒットは〈7 聖書〉の章。冒頭で取り上げられるノアとロトの小話はひどい。というかキリスト教とワインは非常に密接な関係性にある事を初めて知った。いや、世界史の授業でブドウの木の話は聞いたことあったような?聖書って面白い本なのかもしれない。 〈10 イスラムの飲酒〉p120、アル=ワリード2世の詩もとんでもない。王自ら「ぴちぴちの若い娘の頬を噛みたい」とはもはやベロンベロンのおじさんのうわごとのようである。 〈15 オーストラリア〉も短編小説のような面白さ。次から次にろくでなしばかりが現れる。ニュー・サウス・ウェールズ軍団・第一〇二歩兵連隊。又の名をラム酒軍団の彼らは確かにひどい。 …と、最後まで読んでもなぜ酔っ払うのか?という問いに筋道立った答えを見出すことは難しいが、見解のひとつとして’人類がもって生まれた矛盾性の発露による’という感じだろうか。 酔っ払うとは’神’になること。 ルールを遵守すべき素面の状態とルールから解放される酩酊の状態の間を行き来する切符の役割をアルコールが果たしているのかな。 私もいつもいつでも’神’でありたい。 2刷 2021.11.27
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※このレビューにはネタバレを含みます
面白かったですね。酔っぱらいには必読かと思われます。「俺、お酒、好っきゃねんなあ~。なんでこう、いっつもいっつも、酔っぱらっちまうんだろうなあ、、、ぐは」って事を繰り返す人には、大変に為になる本ではなかろうか!?と勝手に思いますね。 「あ、なんだ。俺の酔っ払いっぷりは、そんな悪くもないか。昔の人に比べりゃあ」と思うのか、 「いやあ、、、昔っから、人間って、酔っ払ってきたんだねえ~。お酒、マジぱねえですね。楽しいなあ~」と思うのか、 ま、感想は酔っ払いの度合いの具合によって、人それぞれ、だと、思います。ただ、、、お酒を嗜まない人、完全な下戸の人には、ちっとも、、、面白くないのではなかろうか?とも、思う次第です。 歴史的に、「ああ人間って、こんなにも連綿と酔っ払ってきたのね。アホやなあ、、、ま、だからこそ、愛すべき感じだねえ~」って内容だと、ザックリ言うとそんな感じだと、思いますので、お酒を好きではないよ俺は、って人には、、、向かないんだろうなあ。多分。多分、そう思います。 半分以上は、ホンマだと思う気持ちもあり、半分以上は、コレはネタでしょ?と笑いながら疑う気持ちもあり、話半分に思いながら、ビール片手に読むのがまさにジャスト!ってな本だとね、思うんですよね。いやしかし、お酒ってマジで素敵。 訳文も、なんといいますか、ええ感じに軽妙洒脱、みたいな感じで、マーク・フォーサイズ氏の原文も、多分ね、相当にイカした文章だと思うんですが、篠儀直子さんの訳文、なんかね、ええ感じなんですよ。全然堅苦しくなくて、フワッとホワッとされてる感じで。このユルい感じを感じさせてくれるのって、嬉しいですよね。うん。名訳だと、思います。堅苦しい作品の文章は堅苦しく訳す。ヨッパラッチったよオイラ、な文章は、ヨッパラッチッた体で訳す。それでエエんではなかろうか、とね、思う次第ですね。 日本の酒文化の歴史も、書いてもらえたら嬉しかったなあ、って思うんですけどね。それは無かったのが、残念無念でした。やっぱ俺、日本に住んでるし。日本という括りのこの島国で、この島国に住んできた人々が、歴史の流れの上で、どう酔っ払って、どうアホなことして、どう愛しく生きてきたのか、ってのをね、知りたいですね。堅苦しくないイメージで知りたいですよね。だって、お酒の話だもん。シャッチョコばった感じはイヤよ、ってなもんですね。 英語の原題も、良いですねえ。「A SHORT HISTORY OF DRUNKENNESS」ですね。 「SHORT」ってのが、良いんだなあ。「LONG」じゃないよ、っていうね。短くパパッといくよ、ってなね。ま、十分シッカリとした内容の、長い本である、とは言えるのですが、テイとしては「SHORT HISTORY」なのだ。 だって、酒の席だもん。長い話は無理なんよね。だって俺ら、酔っ払ってんじゃん?短く行こうぜパパッと行こうぜ後は飲もうぜガハハだぜ、っていうね。このタイトルの「SHORT」に込められた意味は、そんな酔っ払いの愛すべき戯言、だとね、勝手に解釈しました。素敵だなあ~。
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