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発達障害グレーゾーン 扶桑社新書287
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2018/12/27 |
JAN | 9784594081300 |
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発達障害グレーゾーン
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商品レビュー
3.8
42件のお客様レビュー
発達障害と診断されていないけれど、生きづらさを抱える人。 発達障害のグレーゾーンの方(グレさん)を取材した本です。 個人的には、巻末の「おわりに」から読むといいかもしれないと思いました(著者がどういう立ち位置なのかが分かるし、この本を読んで「発達障害かも」と不安になった場合の考...
発達障害と診断されていないけれど、生きづらさを抱える人。 発達障害のグレーゾーンの方(グレさん)を取材した本です。 個人的には、巻末の「おわりに」から読むといいかもしれないと思いました(著者がどういう立ち位置なのかが分かるし、この本を読んで「発達障害かも」と不安になった場合の考え方が記載されています)。 診断を受けることには、メリットとデメリットが両方あるのですが、グレさんたちは大きく分けて、 ・診断が欲しいけどもらえない人 ・診断は欲しくないけど困っているので支援が必要 ・診断も支援も要らないと考えている人 このような違いがあるようです。 昨今の「発達障害ブーム」とでもいうようなものには、過去の「アダルトチルドレン」を彷彿とさせるものがありますが、アダルトチルドレンと違っているのは、「発達障害」には揶揄したり卑下するニュアンスが強いことではないかと思います。 ネット上でも、「あいつは発達障害だから」とコメントする人達のことを、一度は見たことがあるのではないでしょうか。 本書で登場するグレさんたちも、そんなデメリットを考慮した上で特性を隠し、普通の人に見えるよう(グレさんであることを隠し)努力している方が多く、「少数派への理解」を推し進めている社会だけど、実際はまだまだなんだな、と考えさせられました。 誰も悪くないのに、理解されなかったり診断されないだけで定型発達者よりも生きづらさを抱えることになり、周囲からは「怠けている」「発達障害を免罪符にしている」と言われるのは、あまりに辛いだろうなと思います。 ただ、その一方で定型発達の人が困っていることについて、これまで「我慢する」「個人の努力でどうにかする」があまりにも長い間”デフォルト”状態だった、社会構造側の不具合と捉えることもできるのではないかと感じました。 誰もが自分の苦手なことを打ち明けても社会を追い出されず、苦手を補い合うような社会が構築できれば、それは(身体障害の方にとってのバリアフリー設備と同じような意味で)定型発達者にとっても暮らしやすい社会になるのではないか、とも思うのです。 こういった話をすると大抵、「定型発達者が迷惑を掛けられる」「定型発達者が犠牲になる」という意見がでるかと思いますが、 これは定型発達側が発達障害を抱える人たちを一方的に支援し、苦労するということではないと思うのです。 ただ「一方(発達障害者側)だけが努力をしつづけ、他方は歩み寄らない」という構図を、「互いが歩み寄る」という構図にすることが理想なのではないか、と思うのです。 発達障害に限らず、このような問題(男女問題、バリアフリー、LGBTQ、後遺障害、老後問題などなど)に関しては、 「自分は関係ないから」では済まされないのではないかと私は考えています。 誰しもが、何かのマジョリティーであり、マイノリティーであるし、誰もが老い、病気になり、場合によっては人生の中で障害を負う恐れがあると思います。 その時に、「自分は転落してしまった」「普通ではなくなってしまった」「もう前の自分とは違ってしまった」と考えるのは余りに悲しいです。 (「自分は関係ないから」という考え方は、「こちらとあちら」という風に世界を分断して捉えてしまっており、このような考えに陥りやすいと思います) そうではなく、二元論ではないグラデーションとして考えること。それが今、日常に起こっている様々な他の問題に対しても言えることではないかなと思いました。
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◾️発達障害、と自己認識したら、得意/不得意を整理。 ◾️会社やサポート機関には、どう理解して欲しいかやどのような合理的配慮を希望するのか、を伝える。ただ困っています、だけではどうもできない。
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内容は装丁とは裏腹に堅苦しさは一切ない。学術的な話もなく、紙面のほとんどは、著者が取材した発達障害の当事者や医師、支援団体のインタビューに割かれており読みやすいだろう。 その構成も作用してか、この本は、発達障害に思い当たる人が読めば心が軽くなれる、そんな本だと私は思う。 この...
内容は装丁とは裏腹に堅苦しさは一切ない。学術的な話もなく、紙面のほとんどは、著者が取材した発達障害の当事者や医師、支援団体のインタビューに割かれており読みやすいだろう。 その構成も作用してか、この本は、発達障害に思い当たる人が読めば心が軽くなれる、そんな本だと私は思う。 この本には悩みと真剣に向き合う人が多数出てくる。そんな人々の言葉は重い。表面的な自己解決ではなく、克服のための工夫の跡が見られる言葉ばかりだ。他人と違うことに悩み疲れてしまった当事者からすれば、自分以外にも自分と似た境遇のものが見つけられ感覚的には少し救われるはずだ。 問題は、そういった当事者に手にとって欲しいと思う反面、彼らは追い詰められていて、ストレスを極限まで溜め込んでいたり、視野が狭くなっている人も多いことだ。そのせいか、こういった情報に触れられず、一人で必死に仕事をしているケースも多いだろうと思う。 そういう人にオススメしてあげて欲しい。そうすることで、ひいては周りの健常者にとっても少しプラスになるはずだと思うから。
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