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雑品屋セイゴオ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 春秋社 |
発売年月日 | 2018/12/21 |
JAN | 9784393333679 |
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雑品屋セイゴオ
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
昨年(2024)8月、惜しくも鬼籍に入られた知の巨人。未だ、書店をのぞくと氏の著作のコーナーを設えているところが少なくない。都内の行動範囲の書店はあらかた見て回ったが、年末年始を過ごした北信で、平安堂という書店を覗いたら、案の定「松岡正剛コーナー」があり、他で見なかった一冊を買い求めたもの。 1970年ころに記されたモノにまつわるエッセイを2018年に加筆修正、書下ろしも加えて再販した一冊だそうだ。100点を超える、ちょっと懐かしいモノが、ずらりとその店頭に並ぶ。 一見、『悪魔の辞典』(アンブローズ・ビアス著 1911)を思い出す。 辞典は抽象的な単語も扱うが、本書は具体的なモノに限って。再定義を行い、その定義が痛烈な皮肉やブラックユーモアを孕むのは『~辞典』と相似たり、本書もその雰囲気を纏う。たとえば、「ベンチ」というモノについては、著者はこう語る。 「ベンチに歓喜はない。敗北も勝利も交互にやってくる野球のダッグアウトでさえ、歓ぶためにはベンチを飛び出してくる。ベンチは沈み込むためにある。」 かと思えば、あたりまえの説明もある。 「石鹸の歴史は古代に始まっていた。粘土や灰汁や植物の油をつかって、水だけでは落ちにくい汚れや濁りを洗い流した。やがて薪を焼いたときの灰と動物の肉を焼いたときに滴り落ちた脂肪に雨が降り、いつしかアルカリによる油脂の鹸化が自然に発生して石鹸が発見された。石鹸の「鹸」とは灰汁やアルカリを意味する文字なのである」 いまなら、Wikiなどネットで探れば拾えるような情報。 でも、それを1970年代に、数多のモノについてやったのだから、やはりすごい。 とにかく、フェチがすごい。 「カーボン紙はたまらない。かけがえのないテクスチャーだ。カーボン紙のハーフ・ジャケットがあるなら、ぜひ着てみたい。」 すべてのモノに、著者の愛着が感じられる。 モノにまつわる蘊蓄だけでなく、そこから話題が二転三転し、拡散霧消していくところも、いかにもセイゴウ節。しっかりついていかないと、はて、なんの話だった? となる。 黒板については、 「ルドルフ・シュタイナーの黒板絵はエピフォニーである。煉瓦造りのレストランに置かれた黒板メニューはおいしいイルミナシオンだ。鉄道員が中継小屋に連絡メモを残す黒板はアイザック・アシモフの暗号に見える。」 もう、黒板のことより、ルドルフ・シュタイナーが気になるし、エピフォニー、イルミナシオンの語彙を調べずにはおられない。 博覧強記に、毎度毎度振り回されるが、心地よく知識欲を刺激される、いつもながら圧巻の文章だ。
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ちょっと古い世代のものについて、当代の随一博覧強記、正剛氏のいわばエッセイみたいなもの(ちょっとエッセイだけではないけど)というのが感想。悪い言い方でいえば井戸端話に近い。この本を面白いと思うのは、自分も年をとったからなあ。
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