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仮面の道 ちくま学芸文庫
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仮面の道 ちくま学芸文庫

クロード・レヴィ・ストロース(著者), 山口昌男(訳者), 渡辺守章(訳者), 渡辺公三(訳者)

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仮面の道 ちくま学芸文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2018/12/11
JAN 9784480096470

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商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2023/07/08

レヴィ ストロースのアクロバティックな思考。 刺激的です。ただ、やや難解ではある。ビートに乗る感覚で繙読すると宜しいかと思われる。ので、ドラムンベースを聴きながら読みました。

Posted by ブクログ

2019/10/24

『野生の思考』『神話論理』などよりも後の、1977年の著作。構造分析の方法論をすでに確立していて、それをアメリカ先住民の「仮面」とそれにまつわる神話の研究に適用するという内容になっている。上の2作品は読んでいないけれど、具体例からイメージをつかむという意味で先にこちらを読んだのは...

『野生の思考』『神話論理』などよりも後の、1977年の著作。構造分析の方法論をすでに確立していて、それをアメリカ先住民の「仮面」とそれにまつわる神話の研究に適用するという内容になっている。上の2作品は読んでいないけれど、具体例からイメージをつかむという意味で先にこちらを読んだのは良かったかも。 さまざまな神話が紹介されているが、それぞれは一見すると支離滅裂で、単体で読んでも理解できない。が、神話が伝承されるときには「反転」が生じるという法則に照らし、数多く分布する別の神話と比較することによって、そこに通底する世界観が浮かび上がる。 仮面の造形についても同様の規則が当てはめられる。仮面が持つ様々な造形上の特徴は、単体で見るとただ奇怪なものとしか映らないが、他の仮面との対照として見てみることにより、明確な意味を持つことがわかってくる。 一見すると摩訶不思議で理解不能な仮面やそれにまつわる物語から浮かび上がるのが、「適切な距離での結婚 (近すぎず(=近親相姦)、遠すぎず(=異種、異民族))」といった、社会秩序を保つための基本的なテーマだったりするところにエモみを感じる。神話の醍醐味という感じ。 訳文が読みにくいのが玉にキズだが(レヴィ=ストロースの文体そのもののせいもある?)、構造分析の実例を知ることができる比較的手軽な本でありつつ、人類学の楽しさを存分に感じられたので、よい読書体験だった。

Posted by ブクログ

2019/02/10

レヴィ=ストロースの、『神話論理』以後の、いくつかある小型で単発の著作の一つである。『やきもち焼きの土器作り』など、この辺のレヴィ=ストロースの本はなかなかに楽しいのだが、本書もやはりそうだった。 目や口などの部分が飛び出している男性の仮面と、目や口などが穴になっている女性の...

レヴィ=ストロースの、『神話論理』以後の、いくつかある小型で単発の著作の一つである。『やきもち焼きの土器作り』など、この辺のレヴィ=ストロースの本はなかなかに楽しいのだが、本書もやはりそうだった。 目や口などの部分が飛び出している男性の仮面と、目や口などが穴になっている女性の仮面。このいかにも対になった仮面が、やはり神話論的に対になっているという構造を明らかにしている。 『神話論理』で示された「生のもの」と「火を通したもの」という対の構造もそうだが、レヴィ=ストロースは、人類に共通の普遍的な思考として、対義語ペアリングの図式にいつも到達するようだ。 ただ楽しみに人類学の本など読んでいるだけの私には、果たしてそのような「普遍的思考」が真実なのかどうか、結論を出すことはできない。本書に展開されているレヴィ=ストロースの理論についても、それが妥当なのかどうかは判断できない。一読者としては、しばしば論理的な緻密さを欠いているように思える節が多い彼の言説は、学会において必ずしもただちに承認されることはないのではないかと心配になる。 にも関わらず、クロード・レヴィ=ストロースの本は大好きだ。彼は先人には思いもよらなかった思考の飛躍によって、神話から一気に、思考の抽象的な図式を導き出してしまう。そうしてひらけてくる光景は、美しい抽象画のようにシンプルである。 精神分析のジャック・ラカンもそうだが、20世紀フランスの「構造主義」と呼ばれる付近の著書は、それぞれの専門領域における学界の評価を超越してしまって、哲学−思想界の「知」の領域で大反響をもたらした。 レヴィ=ストロース、ラカン、フーコー辺りは私は大好きで、彼らからの薫陶抜きにしては私の思考は成り立ち得なかった。 彼らにデリダやドゥルーズ辺りも含め、いま客観的に20世紀フランスの流行?思想を捉え直してみると、それらは厳密な知の妥当性を超えて、従来のルールを超えて自由に紡がれた思考の強靭さが何よりも魅力となっており、言説それ自体が「真理」の深みを示しつつも、別の見方をするならその言説全体のあからさまな「虚構性」をも体現し、両義性において引き裂かれた「知」という不条理を開示しているように思えるのだ。我々は彼らの書物によって、「知とは何か」というおおきな謎の混迷にめまいを覚えつつ、その虚構じみた軌跡に快楽を覚えるのである。 レヴィ=ストロースの書物は快楽である。 本書について補足すると、仮面等の写真がなかなか楽しく、興味深い。しかし全部白黒なのが寂しかった。多少高価になっても構わないから、巻頭に数ページ、カラーの口絵を入れて欲しかったような気がする。

Posted by ブクログ

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