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国民論 他二篇 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2018/11/17 |
JAN | 9784003422823 |
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国民論
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国民論
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3編収録された論著の発表年はそれぞれ1924年、1930年、1953年。 何と言っても『贈与論』(1921年)のマルセル・モースだが、それが何故こんな本を書いたか? と首をかしげたくなったが、人類学者/民俗学者は広義の社会学者なのだし、彼は実は社会主義思想家でもあったという事...
3編収録された論著の発表年はそれぞれ1924年、1930年、1953年。 何と言っても『贈与論』(1921年)のマルセル・モースだが、それが何故こんな本を書いたか? と首をかしげたくなったが、人類学者/民俗学者は広義の社会学者なのだし、彼は実は社会主義思想家でもあったという事実を知ると、そうなのか、と改めて見つめ直す。 本書3編のうち巻頭の「ボリシェヴィズムの社会学的評価」は当時のソヴィエト連邦の動向をかなり厳しく批判し、「間違いであった」と断じるもの。 最も長い表題作「国民論」は未完成の遺稿をまとめたものだが、ここで「国民」(ナシオン)という概念は「社会の一形態」とされていて、我々が抱いている国民概念と微妙に異なるニュアンスがあって不思議に感じた。モースが言う市民でも人民(ププル)でもない「国民」は、歴史の過程において人々が「成る」ものであって、そこには強い統合性が存する。私が持つイメージで言えば「集団による虚構の自己同一性」というわけだが、先日読んだジョージ・L・モッセ『大衆の国民化』の論調とも一致する面がある。国民(ナシオン)と国民主義(ナショナリズム)という概念は、比較的最近になって生成された、いささか怪しげで危うい概念なのである。 最後の「文明—要素と形態」はシンポジウムで発表された文章だが、これは「贈与論」の著者である人類学者モースにまったくふさわしいものだ。各部族の文化が、広域に位置する他部族との民俗的事象の借用およびそれへの反撥など、大きな「文明」を成すコミュニケーション、外部との関係性によって成立しているのだとする主張が呈示されている。 本書を読み、私は改めてこのような人類学的視線をもって、現代の民族音楽に他ならないポピュラーミュージックの様態を分析・再構成していきたいという強い欲求を新たにしたのだった。
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原書名:La nation他 ボリシェヴィズムの社会学的評価 国民論 文明―要素と形態 著者:マルセル・モース(Mauss, Marcel, 1872-1950、フランス、社会学) 訳者:森山工(1961-、神奈川県、文化人類学)
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