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ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる 文春新書1191
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2018/11/20 |
JAN | 9784166611911 |
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ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる
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ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる
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商品レビュー
3.8
21件のお客様レビュー
ベートーヴェンの話だけでなく、それ以外の話も面白く興味深かった。たとえば、「ヴァイオリンは挟むし高い音が耳元で鳴るけれど、操作性優先のため仕方がないというのは西洋的な考え方だ」とか、宗教改革によって、歌詞は日常的に使うドイツ語、シンプルの単旋律のメロディのような新しい音楽が生まれ...
ベートーヴェンの話だけでなく、それ以外の話も面白く興味深かった。たとえば、「ヴァイオリンは挟むし高い音が耳元で鳴るけれど、操作性優先のため仕方がないというのは西洋的な考え方だ」とか、宗教改革によって、歌詞は日常的に使うドイツ語、シンプルの単旋律のメロディのような新しい音楽が生まれたとか(ルターすごいな)、アマチュア合唱で演奏会に参加する形態はヘンデルのころからあった(その集大成が「第九」)とか、ワーグナーはベートーヴェンに足りないと感じた、総合芸術としてのオペラの道を突き進むことになったとか、マラ3はマーラー版『ツァラ』であるとか。
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音楽はそもそも教会、王侯貴族、ブルジョア階級の権威を表す手段であったから、今日でもなんとなく権威があるように捉えられている。 古代以前の音楽は楽譜が残っていなため詳細不明。判明している起源は教皇が編纂したグレゴリオ聖歌であり、9世紀頃の成立。ネウマ譜に残されており今日の楽譜の起源...
音楽はそもそも教会、王侯貴族、ブルジョア階級の権威を表す手段であったから、今日でもなんとなく権威があるように捉えられている。 古代以前の音楽は楽譜が残っていなため詳細不明。判明している起源は教皇が編纂したグレゴリオ聖歌であり、9世紀頃の成立。ネウマ譜に残されており今日の楽譜の起源。単旋律(モノフォニー)、声楽のみが特徴。 12世紀ルネサンス後複線律(ポリフォニー)が盛んとなる。伊のパレストリーナが代表格。科学発展による神の世界の秩序の複雑化が背景にある。宗教改革を機に教会権威は落ち、ポリフォニーから独唱の時代となる。 ルネサンスと宗教改革を経て音楽の主要舞台は教会から世俗へ移行。王族や富裕層がパトロンとなる。バッハはモノフォニー時代に逆行しポリフォニーに拘り厳格厳密な音楽を構築。当時は流行らなかった。 モーツァルトの頃には宮廷財力が低下。就職活動に苦労しフリーの音楽家として生計立てる。当時は軽薄とされ評価が高まるのは19世紀後半以後である。 ハイドンはハンガリー大貴族付の楽団長として活躍後、ロンドンでも活躍。交響曲の父とされる。その弟子ベートーベンは市民にわかりやすく覚えやすいメロディーを追求。成り上がりの小金持ちを退屈させないため。 ポストベートーベンのロマン派はシューマン、ショパン、シューベルトなど。ワーグナーは民族主義を追求。19世紀後半以降は資本主義の加速と機械化、グローバル化に伴う市民の不安感が作曲のテーマとなり、無調楽曲など作成される。
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音楽は一人では演奏できないから、極めて社会的営み。だから当時の社会がわかる。と非常に納得感のある講義でした。聞き手、楽器製作の技術、お金の出どころなどなどの条件で音楽性自体も変わってくるのだな。
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