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登呂で、わたしは考えた。
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登呂で、わたしは考えた。

本原令子(著者)

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登呂で、わたしは考えた。

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 静岡新聞社
発売年月日 2018/10/26
JAN 9784783810889

登呂で、わたしは考えた。

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商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2019/08/06
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※このレビューにはネタバレを含みます

米を、汁に入れて雑炊で食べた、は納得がいく。たくのはかなりの面倒だというのは実感。量の割におなかにたまるというのもある。粥だからすぐすくけど。 上水と下水、商品とゴミの結節点としての過程はそういえばあまり言われてないかな。

Posted by ブクログ

2019/03/28

弥生時代ファンとして飛びついた。ちょっと毛色の変わった本だけど、読んでみたらとっても面白く考えさせる本だった。アートロ(アート+登呂)プロジェクトを主催している、陶芸美術家本原さんの、この数年間の試みと、対談で構成されている本。 2013年春から始まった。「(登呂遺跡の)田んぼ...

弥生時代ファンとして飛びついた。ちょっと毛色の変わった本だけど、読んでみたらとっても面白く考えさせる本だった。アートロ(アート+登呂)プロジェクトを主催している、陶芸美術家本原さんの、この数年間の試みと、対談で構成されている本。 2013年春から始まった。「(登呂遺跡の)田んぼの土で器をつくって、同じ田んぼで稲を育て、秋に収穫した米をそこの土で焼いた器で食べる」実験。単純だけど、古代と同じ生活。そういえば私も、吉備の津島遺跡で、陸稲をまき、石包丁を作って、稲を刈って、という講習を1年かけて受講したことがあった。でも、アートロは切れ切れの知識重視のことじゃなくて、ホントに体験しようというところに主眼がある。大変だけど、発見満載の面白いことになった。 陶芸家だけあって、土器の作り方や分析は、とても科学的だ(用途による土の違い、野焼きだけど、焼成温度の調整等々)。葉っぱをロクロにすると、滑らないので調子が良いとか。登呂遺跡から窯場が出ないのは、田んぼが野焼き場だったから?とすると、1年に一度の藁や草を使って田んぼを焼いて、消毒して肥料にもして、そして土器も作っていたとわかる。 緑の石を砕いて、自家製洪水を作って上澄みの下の1番上の層が粘土になる。それを焼いてビーズのネックレスにすると、煉瓦色の玉が出来る。鉄分が多い石だったとわかる。こんな風な「発見」を、弥生人もしたかもしれない。 一粒の種で出来る米は1500粒。お茶碗1杯が3000粒だから、二粒の種でご飯一杯がとれる計算らしい。 新しい品種は、弥生人は共有しただろうか?病気に強い種、風に負けない種。私は「弥生時代の種が朝鮮半島にも渡っている」と聞く。 稲作は、いろんな道具を要求する。そうすると、竹室、藁室、鹿室と小さなプロジェクトが出来上がる。道具の作成は、分業の始まりなのだ。 稲は加熱しないと食糧にならない、エネルギーにならない、珍しい食べ物だ(α化して、食べられるデンプンに加工すると、100%エネルギーになる)。となると、必ず土器とセットでしか生活出来ない。 田んぼを2つに分けると、すぐに「水争い」が起きた。メンバーも「争いはこうして起きるのか」「役割分担が必要」「報連相が必要」「強力なリーダーが必要」「田んぼの所有という考えが生まれた」等の感想が起きたらしい。 マルクス資本論では、商品としては異質なモノが商品化する。1つは人間(労働力)、1つはお金、1つは土地。マルクス資本論では視野に入れられなかった「家」や「自然」「土」を再び循環の中に入れようと試みているのが、アートロ資本論ではないか。自然の循環の中で生きる、弥生時代には、一つの可能性があるのではないか。と著書は言っているように、私は感じた。 2019年3月読了

Posted by ブクログ

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