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アメリカ死にかけ物語
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2018/10/29 |
| JAN | 9784309227511 |

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商品レビュー
3.7
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
米国というのは実に魅力的な国、ではありませんか? 一度住んでみたい、あそこで仕事してみたい、自由そうだし、とか思いつつ、物価(学費や生活費)も高そうだし、政府が何やってるか分からなそうだし、色々怖そう、というのもあります。 一言でいえば、光も闇も深い国。 ・・・ 私が読む米国関連書といえば、どちらかというと「闇」を取り上げる本。 意外とひどいですよ、普通以下の人たちは苦労しているんです、移民が多くて結構崩壊中ですよ、みたいなニュアンス。「分断されるアメリカ」「ヒルビリー・エレジー」「ノマド」「ルポ 貧困大国アメリカ」等々。 ・・・ で、本書といえば、どっちかといえば「闇」側。 本作でもイシューは色々語られます。貧困問題、グローバリズム(工場移転)、エネルギー問題、移民政策、物価高騰等々。 でも、白眉といえば、本書がジャーナリズム一辺倒ではなく、むしろ文学寄りで書かれていることでしょうか。問題の核心を暴露するというよりは、焦点はむしろとばっちりを食らった人たち。あるいは自壊した人たち。 ベトナム系米国人が筆者ということもあり、マージナルな立ち位置のつらみをじっくり湛えたうえでの文章は味わい深いものがあります。 もちろん、米国のリーダーたちを声高に非難しているわけでもない。そんな野暮なわけはない。 いや、もちろん、あいつらダメだクソだって文章にはしているんですが、酒場での愚痴程度の重さで飄々と書く。これがまた読んでいて気持ちよい。 いみじくも、帯で岸正彦さんが「バーと路上の文学」と書いていますが、これ、正鵠をえております。まさにこんな感じ。 どうしようもない人たちを、生暖かく描くといえばいいのでしょうか笑 そのユルさが素敵な作品です。 ・・・ ということで、リン氏の作品を初めて読みました。 そして、改めてパンチを食らったのは川上未映子氏のあとがき。 生という死への一方通行を死にかけたまま生きている人類、後天的努力以前の所与に運命づけられたかのような生を恨みつつ、困難な生を死にかけて生きるということ。 ポリティカルコレクトネスの息苦しさに、一歩引き、一刺ししたような攻撃的諦観とでもいったあとがきが、本書の価値を一層あげたと感じます。
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おそらくスラングや俗語満載の原文から訳されているので、正直、読みやすい文章ではないが、ニュースその他で伝えられるアメリカ中間層の崩壊ぶりがリアルに感じ取れる。 そこら中で発砲事件が起きていても「俺たちアメリカ人は銃が持てるからイタリア人より自由だ」と語る彼らの、まさに死にかけのア...
おそらくスラングや俗語満載の原文から訳されているので、正直、読みやすい文章ではないが、ニュースその他で伝えられるアメリカ中間層の崩壊ぶりがリアルに感じ取れる。 そこら中で発砲事件が起きていても「俺たちアメリカ人は銃が持てるからイタリア人より自由だ」と語る彼らの、まさに死にかけのアイデンティティがこの体制を延命させているのだろうか。
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アメリカの様々な場所を旅しながら、ホームレスや安酒場に集まる人々に話を聞いて回る。ただそれだけの本であるが、著者の目を通して見る街の様子が唖然とするほど荒廃していて、まるでマッドマックスの世界のよう。そこに住む人が語ることも明るい話題はほとんどなく、まさに「死にかけた国」という印...
アメリカの様々な場所を旅しながら、ホームレスや安酒場に集まる人々に話を聞いて回る。ただそれだけの本であるが、著者の目を通して見る街の様子が唖然とするほど荒廃していて、まるでマッドマックスの世界のよう。そこに住む人が語ることも明るい話題はほとんどなく、まさに「死にかけた国」という印象である。これがGAFAを抱えるあの国の現状なんだとすると、メディアによる情報操作は相当なレベルに達していると感じる。知らないところで、自分の足元の世界も死にかけているのかもしれないと思うと、寒気がしてくる。
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