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三つの物語 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2018/10/05 |
JAN | 9784334753856 |
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
書き手の存在が極限までに削ぎ落とされた結果生まれた、素朴でスマートな写実力が魅力のフローベール文体。個人的にはそこまで惹かれないが、公平性、主人公と作者の距離の絶妙な取り方という点に関して、とても勉強になる。 書き手の感情はもちろんのこと、描かれた人物の内面をこと細かに書き連ねる...
書き手の存在が極限までに削ぎ落とされた結果生まれた、素朴でスマートな写実力が魅力のフローベール文体。個人的にはそこまで惹かれないが、公平性、主人公と作者の距離の絶妙な取り方という点に関して、とても勉強になる。 書き手の感情はもちろんのこと、描かれた人物の内面をこと細かに書き連ねることはせず、分かりやすい行動や象徴的な動きにクローズアップし、それを丁寧に描写することで積み上げていく。 ただ「〜した」等が執拗に連続するため、本国の言語だと魅力的に思えるとこが、日本語になった途端、自分の好みである流れるような読書感は感じられなくなった感じはある。 正直好みではないかも。 突如差し込まれる非現実的な描写に関しては上手いと思う。
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光文社古典新訳文庫のフランス文学は、衝撃の『目玉の話』以来。 3作ともキリスト教にまつわる話。 「聖ジュリアン伝」は、トルストイの民話のような味わい。 「ヘロディアス」は、半ばくらいで『サロメの話?』と気付いた。だが、洗礼者ヨハネの首を欲っしたのが、サロメではなく、母親のヘロディ...
光文社古典新訳文庫のフランス文学は、衝撃の『目玉の話』以来。 3作ともキリスト教にまつわる話。 「聖ジュリアン伝」は、トルストイの民話のような味わい。 「ヘロディアス」は、半ばくらいで『サロメの話?』と気付いた。だが、洗礼者ヨハネの首を欲っしたのが、サロメではなく、母親のヘロディアスだった、という設定が、実にさりげなく説明されている点、解説を読むまで気が付かなかった。マルタ島にあるカラヴァッジォの大作『洗礼者聖ヨハネの斬首』を思い出した。
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いずれも端麗で細緻な文体でありながら、3つそれぞれが違う雰囲気: 「素朴なひと」は淡い色合いの水彩で描いた風景画、青く広い空と小さな家の周りの木立…。 「聖ジュリアン伝」は重厚で暗く濃い色のタペストリー、緑の色合いが鬱蒼とした感じの。もとはステンドグラスに発想を得たみたいだけど。...
いずれも端麗で細緻な文体でありながら、3つそれぞれが違う雰囲気: 「素朴なひと」は淡い色合いの水彩で描いた風景画、青く広い空と小さな家の周りの木立…。 「聖ジュリアン伝」は重厚で暗く濃い色のタペストリー、緑の色合いが鬱蒼とした感じの。もとはステンドグラスに発想を得たみたいだけど。 「ヘロディアス」はギュスターヴモローの絵のような細密画(サロメの題材に引きずられて…)だけど、もっと金色やパキッとした色合いの。
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