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遺言 対談と往復書簡 ちくま文庫
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遺言 対談と往復書簡 ちくま文庫

志村ふくみ(著者), 石牟礼道子(著者)

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遺言 対談と往復書簡 ちくま文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2018/09/10
JAN 9784480435316

遺言

¥440

商品レビュー

3.5

3件のお客様レビュー

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2024/06/20

2人とも憂いている。生きとし生ける生類の都はなくなったという。ピュシスがなくなっていくのだ。石牟礼がずっと言い続けてきたこと。最後に能「沖宮」で伝えようとしたこと。それを志村は色で表現しようとしている。美しい。糸の色があまりにも美しいのだ。植物から得られる色。えも言われぬ美しさ。...

2人とも憂いている。生きとし生ける生類の都はなくなったという。ピュシスがなくなっていくのだ。石牟礼がずっと言い続けてきたこと。最後に能「沖宮」で伝えようとしたこと。それを志村は色で表現しようとしている。美しい。糸の色があまりにも美しいのだ。植物から得られる色。えも言われぬ美しさ。それは化学染料では得られないという。四郎が着る臭木の実からとれる水縹色の衣装。あやが着る紅花からとれる緋色の衣装。いずれも自然の美しさである。もちろん自然には厳しさもある。死があり、腐敗もする。しかしそれらも含めての自然界の循環。それを人は搾取し尽くしている。嘆いているだけではどうにもならない。一歩前進するために、志村家の人々はアルスシムラを開校する。素晴らしい取り組みである。だが、どうしてもそこには資本が必要となる。賛同する人々の力で何とかならないものか。さて、本書は2人の往復書簡と対談からなっている。さらには、「沖宮」の決定版も所収されている。ここまで載っていると思わずに購入しているので、大変得をした気分である。さらに、ふくみさん自身、ふくみさんの子、そして孫によるあとがき、解説などがまた良い。本書を読んだことで、読みにくくて途中で放り出していた「十六夜橋」をもう一度しっかり読もうと思った。さらに「苦界浄土」の続きも読みたい。なんとか文庫にしてほしいものだ。

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2019/04/30

小学校の教科書に載っていた大岡信さんの「言葉の力」というエッセイで志村ふくみさんの名前を知って、そのまま忘れていたのに大人になって志村ふくみさんのお名前を見た瞬間に桜を染める話が鮮やかによみがえって以来、志村さんのファンです。書評でこの本を見かけて手に取って糸の美しさにどきどきし...

小学校の教科書に載っていた大岡信さんの「言葉の力」というエッセイで志村ふくみさんの名前を知って、そのまま忘れていたのに大人になって志村ふくみさんのお名前を見た瞬間に桜を染める話が鮮やかによみがえって以来、志村さんのファンです。書評でこの本を見かけて手に取って糸の美しさにどきどきしました。石牟礼さんといえば「苦海浄土」があまりに有名で重たい印象があり敬遠していましたが、「沖宮」観たくなりました。 対談の内容については、わからないところもあり、納得するところもあり、色々ですがお二人の真剣に打たれました。

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2019/01/13

上演の情報をぼんやりと見送ってしまって、後になって気になっていた、石牟礼道子の新作能「沖宮」。それが生み出されるにいたった石牟礼道子と志村ふくみの往復書簡と対談。解説が適切に解説として機能している。お二人がそういう危機感を持つことはわかるのだけど、残念ながら私は世界の捉え方が違っ...

上演の情報をぼんやりと見送ってしまって、後になって気になっていた、石牟礼道子の新作能「沖宮」。それが生み出されるにいたった石牟礼道子と志村ふくみの往復書簡と対談。解説が適切に解説として機能している。お二人がそういう危機感を持つことはわかるのだけど、残念ながら私は世界の捉え方が違っているので共感できない。でも収録されている「沖宮」の詞章には深く感じるものがあったので、もし再演があればと思った。

Posted by ブクログ

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