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ガンディーに訊け 朝日文庫
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ガンディーに訊け 朝日文庫

中島岳志(著者)

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ガンディーに訊け 朝日文庫

定価 ¥726

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2018/09/07
JAN 9784022619426

ガンディーに訊け

¥550

商品レビュー

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2025/02/02

ガンディー、誰もが知るインド独立のリーダーであるが、彼は政治家、宗教家、活動家等既存の枠組みでは表現できない独特な魅力を持つ。そんなガンディーについて、政治学者である中島岳志氏が迫る。 ガンディーの代名詞と言えば、「塩の行進」、「断食」、「チャルカ―(糸車)を回す」ことである。中...

ガンディー、誰もが知るインド独立のリーダーであるが、彼は政治家、宗教家、活動家等既存の枠組みでは表現できない独特な魅力を持つ。そんなガンディーについて、政治学者である中島岳志氏が迫る。 ガンディーの代名詞と言えば、「塩の行進」、「断食」、「チャルカ―(糸車)を回す」ことである。中島氏は、ガンディーの凄さを「喚起する力」に見出す。こうしたガンディーの行動は、非常にシンプルでわかりやすい「行」であるが、なぜ彼がこのような活動をしているのかと言えば、そこに宗教対立を超えたメタ的な信仰心を揺さぶるインド人の力を喚起するためであった。 ガンディー以前では、インド独立はヒンドゥー教とイスラム教の宗教対立やカースト制度等の歴史的な階層性も存在していた。特に植民地経営に長けているイギリスはそうした対立を煽る形で分割統治を進めてきたことも事実である。さらに、当時の植民地諸国は、近代世界システムの中の「周辺」国として、モノカルチャー経済化が進められていた。独自に資本を稼いでいくのではなく、英国への輸出を基調とし、経済を成り立たせると同時に、塩等の生活必需品の専売権を握り、経済的な面でも支配の網を巡らせていた。 そうした背景の中での、「塩の行進」なのである。「塩の行進」は、インド人がインド人のために塩を作る(=経済の自給性を取り戻す)ということをモットーとした行進(言ってしまえば歩くだけの活動)である。この活動の核心は、目的こそ明示すれど誰にできる「行」であり、宗教的な違いがなく、というよりむしろ宗教的な違いを超えて、誰もが参加することができる活動を行っていることである。このようにシンプルかつ簡単な「行」に落とし込むことで、宗教的対立を超え、そして文字の読めない市井の人々へも喚起するということができた点が、まさにガンディーの凄さである。 ガンディーの行動の凄い点は、重要なことを誰もがわかるように「単純化」するのではなく、自分自身が1つの象徴的な所作を行うことで、その重要なことを伝えつきっかけをつくり、見た人に深い内省を促すことにある。最近の政治談議では、重要なことを「単純化」することでクリアーカットな物言いで多くの人々を焚きつけるポピュリズム的な手法が横行しているが、ガンディーはそうした「単純化」とは全く異なる、傍から見るとそれとは全く気付かないような象徴操作でそれを成し遂げることであり、こうした手法や行動は今の政治家は見習うべきであろう。

Posted by ブクログ

2019/05/01

 ガンディーそのものにあまり興味はなかったが、中島岳志にこのところハマっているので読んでみた。  ガンディーの思想は中島の保守思想を補強するのにぴったりだったんだな。  巻末の南直哉との対談の方が面白い。

Posted by ブクログ