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en-taxi(Vol.31) ODAIBA MOOK
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商品詳細
内容紹介 | //付属品~別冊付 |
---|---|
販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2010/11/18 |
JAN | 9784594606855 |
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en-taxi(Vol.31)
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特集の「忘れがたきひとびと/忘れられた秀作」に注目しましたが、その他はあんまり。あっ、連載の「立川談志 名跡問答」は別格ですよ。 亀和田武X中野翠X坪内祐三の3人のトークが「忘れられた“色気”と“軽さ”と“誇り高さ”について」(構成=橋本倫史 構成=石川徹)と題して展開され、各...
特集の「忘れがたきひとびと/忘れられた秀作」に注目しましたが、その他はあんまり。あっ、連載の「立川談志 名跡問答」は別格ですよ。 亀和田武X中野翠X坪内祐三の3人のトークが「忘れられた“色気”と“軽さ”と“誇り高さ”について」(構成=橋本倫史 構成=石川徹)と題して展開され、各論考は・・・・・ 坪内祐三 「山崎昌男」 目黒孝二 「中間小説誌の時代 ―加藤斉之こと」 内堀弘 「四十一年前の投稿欄 ―帷子耀」 荻原魚雷 「金鶴泳のこと」 平松洋子 「松島のホヤとダンヒルのパイプ煙草 ―宇野鴻一郎」 浅生ハルミン 「猫に魅入られたひと ―丘羊子」 大葉純子 「沢彰謙・瓢箪池」 芝山幹郎 「ウォーリーとディック」 滝本誠 「優雅な自己消去 ―ブリジット・フォンダ」 直枝政広 「ア・グッドバイ・ソング ―ノーマ・タネガ」 この中で、私が今まで意識して読んできた4人=山崎昌男と帷子耀と宇野鴻一郎と金鶴泳のことが気になってどうしても読みたくて、書店のレジで雑誌を解体して、この特集頁だけを取り出して、お幾らですか? と尋ねると、 年配のベテラン女性店員は顔面蒼白で口から泡を吹き出し、背高のっぽのイケメンふう店員は「うちは、そんなのやってません」と赤面して声高に叫び、PC越しに余裕綽々と貫禄を示しておヒゲの店長が「困るんですよ、そういう駄々子みたいな買い方は」と釘を刺すと、横で同年代の女の子のお客様と店員にあるまじき馴れ馴れしさでじゃれ合っていた女子高生バイト嬢が、ひとこと、そういうのもアリにすれば、雑誌ってもっと売れるんじゃん、と みんなの非難の目も一掃するように言ってくれたので、うれしくなちゃった私は、次のお客様どうぞ、の声ではっと我に返り、そんな夢みたいなことはやっぱり金輪際あり得ないと悟って、どうしても特集しか読みたくないのに雑誌全部を買うのはよそうと思って、買わずに立ち読みしました。 そういえばこの雑誌、すでに31号目と知って驚くと同時に、今まで一度も購入には到らなかったことを思い出しました。 雑誌を意識して読み始めたのは、中2の春頃からでした。古い雑誌の蒐集を、『映画批評』や『SFマガジン』などから開始したときでもありました。 もちろん書店に並んでいる真新しい雑誌も、文芸誌や演劇誌はもとより、それこそ『スイング・ジャーナル』から『現代農業』まで、興味と関心のおもむくまま手当たりしだいに読みまくって来ました。 古い雑誌には、私が知らない膨大な過去が、宝の山がどっさりと埋まっていて発掘しがいがあり、いま出ている雑誌には、最新の研究成果や、まだ誰の目にも触れていない傑作かも知れない創作作品がひっそりと横たわっていて、私のお眼鏡にかなうかどうか息をひそめているという感じが好きです。 そのとき強烈に思ったのは、一冊の雑誌丸ごとではなく、その中の読みたい部分だけを切り取りたいという欲望でした。そういう買い方ができないものか、と真剣に思ったものです。 実際に、半分以上読む価値がないと判断する雑誌は、解体して読むべき部分だけを本のように製本して、あとは捨てています。
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