秒速11.2キロの熱情

直原冬明(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2018/08/01
• JAN: 9784065122099

商品レビュー

2018/09/22

設定は微妙かな。セキュリティが甘い団体に素人レベルのハッカーが挑んだという感じ。
ＪＡＸＡはこんなにセキュリティが甘くはないだろうし、コンピューターウィルスも暗号化が進んで物語のようには判断できないだろう。
その点を置いておくとしても、最近話題のＡＩを取り上げているのは理系ミステリとしては評価できるし、ウィルスの開発手法に関しても着眼点は良いと思う。
ただ、犯人探しが他の人も指摘しているように、いったい何なんだという感じはぬぐえない。今後に期待したい作家さんです。

2018/09/19

図書館で借りた本。種子島でロケット打ち上げ間際にシステムエラーが起き打ち上げ中止。AIの専門家の天野はエラーの原因を探る仕事をJAXAから請負うのだが、そこには機密情報漏洩を疑う案件も含まれていた。誰が何の為にJAXAのシステムに進入してきたのか？エンジニアの天野は自身の夢でもあるロケット打ち上げを成功させる為にも難題に挑む話。ミステリーとしては疑う人物がコロコロ変わりすぎで、うんざりくるどんでん返し系になってしまったのは残念。犯人の犯行理由も残念。だがJAXAを舞台にしたロケット打ち上げに挑む話や垂直着陸などの未来のロケット開発がビジネスに繋がる話は、現在月旅行の話題で賑わっているメディアの話とマッチして興味深かった。