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戦国大名と分国法 岩波新書1729
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2018/07/21 |
JAN | 9784004317296 |
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戦国大名と分国法
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商品レビュー
4.2
9件のお客様レビュー
結城・伊達・六角・今川・武田の分国法を題材とし、制定の経緯を踏まえて条文を読み解く内容。戦国社会の実情が伺われると共に、中世の法慣習を乗り越えようとした苦闘の有様が見えて面白い。分国法の意義に対する辛口の結論も示唆に富む。
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戦国大名と呼ばれた家々が、家臣と領民を統制するために作った法は「分国法」と呼ばれていますが、その内容をわかりやすく説明した一冊です。分国法には、ゲームや漫画でも身近な戦国大名が抱えていたリアルな悩みが凝縮されていると言っても過言ではありません。近道だからといって生け垣を壊して通る...
戦国大名と呼ばれた家々が、家臣と領民を統制するために作った法は「分国法」と呼ばれていますが、その内容をわかりやすく説明した一冊です。分国法には、ゲームや漫画でも身近な戦国大名が抱えていたリアルな悩みが凝縮されていると言っても過言ではありません。近道だからといって生け垣を壊して通るなとか、喧嘩はやめなさいとか、中学・高校の校則と見間違うかのような細かい規定が作られた背景には、荒くれ者たちをなんとか押さえ込もうとする戦国大名の苦悩が透けて見えるようです。
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結城・伊達・六角・今川・武田の5戦国大名の領国だけに通用する分国法を順に取り上げて考察している。分国法のねらいは、①自力救済の抑制(たとえば私闘の禁止)②大名権力の絶対化(たとえば治外法権の極小化)③公共性の体現(たとえば公正な裁判や職権主義の実現)④既存の法習慣の吸収・再編など...
結城・伊達・六角・今川・武田の5戦国大名の領国だけに通用する分国法を順に取り上げて考察している。分国法のねらいは、①自力救済の抑制(たとえば私闘の禁止)②大名権力の絶対化(たとえば治外法権の極小化)③公共性の体現(たとえば公正な裁判や職権主義の実現)④既存の法習慣の吸収・再編などであるが、結局のところ上手く機能することはなかったようだ。領国の法制度を整えるより、近隣大名との争いに悩殺されたからである。では、分国法というのは無駄だったのか。いや、江戸時代になってこれらの試みの経験は大いに生かされたようである。それにしても、それぞれの大名の面白い実態や、意外と村共同体が強かったことなどが、読んでいて面白かった。清水氏の文章は、そういう細部のところが魅力があっていい。
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