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津軽 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2018/06/01 |
JAN | 9784041067949 |
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津軽
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商品レビュー
4.2
14件のお客様レビュー
太宰治がふるさとの津軽をめぐった旅行談と思い出話と津軽界隈の歴史も。 その旅中、地元旧友や家族とのやりとりが良い。 大の酒好きで旅行中はどこでも酒を飲み、売れっ子作家に妬み、ふてくされ、意地っ張りで見栄っ張り。 しかしそれがなんだか可愛らしい。 そしてその人間くささを隠さず...
太宰治がふるさとの津軽をめぐった旅行談と思い出話と津軽界隈の歴史も。 その旅中、地元旧友や家族とのやりとりが良い。 大の酒好きで旅行中はどこでも酒を飲み、売れっ子作家に妬み、ふてくされ、意地っ張りで見栄っ張り。 しかしそれがなんだか可愛らしい。 そしてその人間くささを隠さず描くことがすごいなぁと。 わたしなんかはここまで内面をさらけ出すのは見栄っ張りなので無理だと思う。 魅力的な人だと思いました。 文章が良いのはいわずもがな、太宰治という一人の人間を少し知れ、思いを馳せた。
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人間失格の太宰はキザったらしい言い回しをするメンヘラ放蕩野郎という感じがして、まったく共感できなかった。が、津軽人としての太宰はかなり好きだ。 教科書で使われてたりするので、結構たけとの再開にスポットが当たりがちで、実際本人もたけに会えてテンションぶち上がったのでここで締めますと...
人間失格の太宰はキザったらしい言い回しをするメンヘラ放蕩野郎という感じがして、まったく共感できなかった。が、津軽人としての太宰はかなり好きだ。 教科書で使われてたりするので、結構たけとの再開にスポットが当たりがちで、実際本人もたけに会えてテンションぶち上がったのでここで締めますと書いているけど、私自身津軽で生まれ育ったこともあって、違う、そうじゃないと言いたいところがある。津軽人の人間性、郷土料理、風土、自分の思い出話などを面白おかしく書いている点で、これらを読むと太宰も津軽の人間であることを実感し、キザ野郎と切り捨てることができなくなってしまった。 角川文庫版の解説は町田康氏が書いていて、それがさすが、津軽という作品の面白さをうまいこと言語化していらっしゃると感じた。
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聞いたことのあるタイトルばかり読んでいた太宰作品のうち、初めて太宰を知るために調べて購入した一冊。心身共に安定していた時期に書かれたことだけあって、いつもイメージする物憂げで絶望したような文章ではなく、やや自虐的なところもありつつも受け止め、落ち着いて回顧している雰囲気だけを感じ...
聞いたことのあるタイトルばかり読んでいた太宰作品のうち、初めて太宰を知るために調べて購入した一冊。心身共に安定していた時期に書かれたことだけあって、いつもイメージする物憂げで絶望したような文章ではなく、やや自虐的なところもありつつも受け止め、落ち着いて回顧している雰囲気だけを感じた。 ちょうどこの本片手に金木や弘前を旅行する機会があったので、読んで青森・弘前・五所川原・金木と土地を知りながら、太宰を想いながら旅を過ごせてよかった。景色が思い浮かぶではなく、まさに同じ景色をみて当時の心境を知れて感慨深かった。 鋭すぎる感性のせいで人生のほとんどを道化を演じて苦しく過ごしたかもしれないけど、文を読むと素直で健気な本心が見える気がする。早くから遊戯を覚えて酒を覚えて、東京に出ても津軽への旅行は大きな事件で合ったと語るくらいには地元想いで、距離のある肉親の代わりをしてくれたたけへの気持ちを綴れる人間臭さが魅力的。最近涙もろいけど、たけとの再会から最後の文章までは読みながら泣けた。 個人的に、「風景」の話で色んな人に眺められた景色は軟化し、人になついている・人の匂いがするとの表現が印象的だった。有名な観光地の景色と本当に手の付けられていない景色を見たときの感覚の違いってこういうことだったのかなと思った。あと、丸ごと焼いてほしかった鯛の件や芸術の話でお兄さんにかっこつかなくてやりきれない気持ちになったエピソードは、自分がその立場でもずっと心残りにしてしまうなあと勝手に似たところを見出してまた一つファンになった。 以下の文は個人的に刺さった文章。 "「ね、なぜ旅に出るの?」「苦しいからさ」" "兄は黙って歩き出した。兄はいつでも孤独である。" "さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。" noteに弘前~青森~金木~三鷹の旅も書いています。お時間あれば覗いてください。 https://note.com/shinoote/n/ncbd1d616558e
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