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火の鳥(角川文庫版・新装版)(1) 黎明編 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2018/06/15 |
JAN | 9784041066300 |
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3.5
13件のお客様レビュー
これまでつまみ食いのように読んできた『火の鳥』であるが、一度全体を読んでみたいと思い、第一巻から読み始めた。 古代日本の歴史を参考にしたと思われる舞台設定でストーリーは展開する。老いを恐れるあまり永遠の若さを求めて火の鳥を捕まようとする女王ヒミコの命により、防人の猿田彦は火の...
これまでつまみ食いのように読んできた『火の鳥』であるが、一度全体を読んでみたいと思い、第一巻から読み始めた。 古代日本の歴史を参考にしたと思われる舞台設定でストーリーは展開する。老いを恐れるあまり永遠の若さを求めて火の鳥を捕まようとする女王ヒミコの命により、防人の猿田彦は火の鳥のいる場所であるクマソを襲い、住民を皆殺しにするのだが、なぜか猿田彦は若者ナギの命を救い、ヒミコが治めるヤマタイ国に帰還する。 なかなか火の鳥を捕らえることはできないが、(本作を書いた当時一世を風靡していた騎馬民族説を参照したと思われる)国土征服を目指すニニギ率いる高天原族がヤマタイ国を滅ぼそうと戦いを仕掛ける。 一方、やはりクマソの地で一命を取り留めたナギの姉ヒナクとその夫グズリは火山の噴火のため高い壁に囲まれた穴底で脱出ができなくてしまったが、彼らは何とか生き延び子供を産み育て、将来への一筋の希望をつなぐのだった。 ざっとこんなストーリーであるが、コマ割りの妙、迫力のある戦闘場面の描写などさすがに手塚さんという感じだし、正にライフワークと言ってよい『火の鳥』のこれからの気宇壮大な展開を予想させるスタートだった。
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人はなぜ生まれなぜ死ぬのか 不死を手に入れるために描かれる人間の欲深さ、自分が長生きしたい、死にたくない、大切な人を生かしたいと「火の鳥」に希望を託すが思い通りにはいかず、死が平等に訪れる。 私は一体どこから来て、そして、どこにいってしまうのか。死ぬとどうなるのか。考えたことの...
人はなぜ生まれなぜ死ぬのか 不死を手に入れるために描かれる人間の欲深さ、自分が長生きしたい、死にたくない、大切な人を生かしたいと「火の鳥」に希望を託すが思い通りにはいかず、死が平等に訪れる。 私は一体どこから来て、そして、どこにいってしまうのか。死ぬとどうなるのか。考えたことの無い人はいないでしょう。火の鳥シリーズはその人生にとっての最大の謎が根源的なテーマになっています。作中で描かれるのは、生きていること、死んでしまうことに対して悩み苦しむ私達の姿です。だからこそ、この物語は多くの人を夢中にさせ、心を掴んで離さないのだと思います。 そして、何より感動的なのは、試練に満ちた物語の中に、確かな希望が宿っていることです。それは、主人公が大きな幸福を手にするといった種類のものではありません。むしろ、絶望や空しさの中に射す一筋の光のようなものです。本作では邪馬台国の侵略を受けた村の生き残りである少年「ナギ」と卑弥呼に仕える防人さきもりの「猿田彦」の親子にも似た師弟関係の愛が描かれます。火の鳥をめぐる争いの最中、ナギは猿田彦に対して、猿田彦が好きだから逃げてほしいと口にします。猿田彦は涙しながら自分を好きだともう一度言ってくれと懇願します。 火の鳥の生き血を飲んで、永遠の生命いのちを得られたとして、本当に幸せになれるのか。人生における喜びとはどこにあるのか。苦悩する人間たちを見つめる火の鳥の悠然としたその姿が、目に焼き付いて離れません。
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西暦2-3年ごろ騎馬民族が日本列島へ侵略して邪馬台国の卑弥呼が病気で亡くなるまでが、この黎明編のようです。 そこに長生きができるといわれる火の鳥の血を卑弥呼は手に入れるためにたくさんの犠牲者が後を経たない残酷な描写が続きます。 小学校の歴史の教科書で習った卑弥呼のイメージとはか...
西暦2-3年ごろ騎馬民族が日本列島へ侵略して邪馬台国の卑弥呼が病気で亡くなるまでが、この黎明編のようです。 そこに長生きができるといわれる火の鳥の血を卑弥呼は手に入れるためにたくさんの犠牲者が後を経たない残酷な描写が続きます。 小学校の歴史の教科書で習った卑弥呼のイメージとはかなり違いました。 歴史的にどこまでが本当かわかりませんが、それよりも手塚治虫さんは、力がある人間が優先して領土を奪い合い、その人間たちはより長生きがしたい、強い男は美人と結婚するべきなど、欲望だらけの人間の姿を、こどもにも分かりやすく描かれていました。 現代でも長生きがしたい、強い人間(富裕層)になりたい、美人になりたい欲望は変わらないことを手塚治虫さんは予測していたのかもしれませんね。 いつの時代でも読める漫画だと思います。 続きの「火の鳥2」も読みたいですね。
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